九州地方では最も小さく、全国でも42番目の広さ。玄界灘と有明海の2つの海に接しています。お茶や唐津・伊万里・有田などの陶磁器の産地として有名です。
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「脳卒中」ならぬ、「骨卒中(こつそっちゅう)」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。主に骨粗鬆症が原因で起こる骨の重篤な障害で、症状が出ると一気に生活の質を下げ、寿命にも影響を及ぼします。
「骨卒中」とは、骨への血流が何らかの原因で障害を起こし、骨組織の一部が壊死してしまう状態のことをいいます。脳卒中が脳の血流障害で起こるのと同様、骨卒中は骨の血流障害によって生じます。
特に中高年層や骨密度の低下がある人に多く見られ、大腿骨骨折や背骨の圧迫骨折など重篤な症状として現れます。その骨折のきっかけは、交通事故やスポーツ中などの大きな事故などではなく、普段の生活の中での転倒、躓(つまず)くなどの小さなアクシデントにより起こることがほとんどです。
骨卒中は初期には軽い痛みや違和感だけのこともありますが、進行すると歩行時の痛み、関節の変形、骨折などを引き起こします。
特に骨密度が低い人は、わずかな負荷でも骨の損傷が進みやすく、回復にも時間がかかります。骨密度が低下しているということは、骨の内部構造がスカスカになり、骨にかかる血流や栄養供給も滞りやすくなるため、骨卒中のリスクも高まるというわけです。
症状を感じた場合は、整形外科を受診し、レントゲンやMRIで骨の状態を確認しながら、投薬、リハビリ、場合によっては手術で対処しますが、何より普段から骨密度を保つことが非常に重要です。
そのためには、カルシウム、ビタミンD、マグネシウム、タンパク質などの栄養をバランスよく取り、適度な日光浴でビタミンDの生成を促しましょう。また、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動で血流を改善し、骨に適度な刺激を与えることが骨形成を助けます。
骨粗鬆症というと高齢者の病気というイメージがありますが、実は50・60代から徐々にはじまっています。したがって、自分の骨密度を知ることがとても重要。まずは骨密度検査を受け、骨の健康を保つ習慣をつけましょう。

この時期になるとみなさんを幸せな気分にしてくれるサンタクロース。
白いヒゲと赤い服がトレードマークですが、実はこの赤い服、コカ・コーラ社の広告がきっかけだったことご存知ですか?
1931年、同社が冬の販促キャンペーン時に、赤い衣装に白いふち取り、ふくよかで陽気なサンタをイメージイラストにしたのが始まりなのです。それ以前のサンタは、緑や茶色など様々な色の服を着た姿で描かれていましたが、このコカ・コーラの広告が世界中で話題となり、赤いサンタのイメージが定着したということです。
つまり、私たちが今思い浮かべる「赤いサンタクロース」は、実は企業の広告から生まれた、現代のクリスマス文化の象徴というわけですね。
私たちの体は約37兆個の細胞でできているといわれています。それらは、細胞分裂を繰り返しますが、そのたびに染色体の末端にある「テロメア」が切り取られて短くなり、テロメアがなくなった時にその細胞は寿命を迎えます。このテロメアを長く維持させることで細胞寿命を延ばすことも可能になることが、いくつかの研究で報告されています。
細胞寿命の回数券
「テロメア」
細胞分裂は細胞寿命を迎えるまでに50〜60回ほど行われるといわれています。
テロメアは細胞分裂のたびに切り取られて短くなっていくため、細胞寿命の回数券とも表現されます。
回数券は使うたびに1枚ずつ減っていき、最後の1枚を使い切った時には、それ以上使えなくなるのと同じで、細胞もそれ以上分裂できなくなり、老化細胞となって寿命を迎えるのです。
大きな病気さえしなければ長生きできるようになった現代ですが、この寿命を延ばすためには、回数券をいかにゆっくりと使うかによって細胞老化を遅らせるという研究が世界中で行われているのです。その働きを持つのが、いわゆる長寿遺伝子「サーチュイン遺伝子」なのです。
長寿遺伝子
「サーチュイン遺伝子」
サーチュイン遺伝子は、2000年にマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ教授により発見されました。
細胞の老化、代謝、ストレス応答、寿命に深く関わり、Sirt1〜Sirt7まで現在7種類が確認されています。
このサーチュイン遺伝子の働きはいくつかあり、その1つ目は老化を抑制することです。特に細胞分裂のスピードを遅らせることで、テロメアの長さを維持させ、細胞老化を遅くする働きがあるため、全身の細胞を若いまま維持させるのです。
2つ目がDNAの修復作用で、紫外線、活性酸素、ストレスなどで傷ついた遺伝子を修復し、がんやその他の遺伝子異常による疾患を防ぐ働きです。
3つ目は代謝の調節として、エネルギー代謝、脂質代謝、糖質代謝などを調整し、糖尿病や肥満などの生活習慣病を予防する働きです。
4つ目は、抗炎症作用として体内で起こる慢性炎症(体内のボヤ)を予防することで老化と共に増える疾患を予防します。
このサーチュイン遺伝子を活性化することが、若々しく健康で長生きするためのカギにもなるのです。
サーチュイン遺伝子の活性化方法
サーチュイン遺伝子はほとんどの人の体内では眠っているため、生活習慣病や老化を止めることは非常に難しいのですが、サーチュイン遺伝子を活性化するカギを握るのが「空腹」「運動」「抗酸化食品」にあることが分かってきました。
毎日の摂取カロリーを1〜2割程度減らすカロリー制限、ファスティング(食事制限)、16時間ダイエットなどで空腹時間を作ることで活性化するため、日ごろから間食をしたり満腹まで食べてしまう人は活性化しにくいのです。とはいっても栄養不足になる心配もあるので極端なカロリー制限は控えましょう。
また、軽いウォーキング、ラジオ体操、階段の上り下りなど軽めの運動を継続することでも活性化します。
食生活でお勧めの食品としては、ザクロやブドウ、赤ワインや緑茶、ナッツ類、緑黄色野菜などに含まれるポリフェノール類や抗酸化成分を日ごろから摂取することで長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)の活性化が期待されます。
この長寿遺伝子の活性化は、前号で紹介したオートファジーも活性化するため、組み合わせることで、さらに健康長寿を目指してみませんか。
肉料理のつけ合わせに欠かせない「クレソン」。アメリカ疾病予防管理センターの機関誌で「果物と野菜の栄養密度スコアランキング1位」を獲得するほど、栄養が豊富な野菜です。
クレソンはアブラナ科の多年草で、独特の辛味と爽やかな香りが特徴のハーブです。水辺に自生することから「ウォータークレス」とも呼ばれ、古くからヨーロッパでは健康野菜として親しまれてきました。
ビタミンC・E・K、カルシウム、鉄分、βカロチンなどの栄養素を豊富に含み、抗酸化作用やデトックス効果、血液をサラサラにする働きが期待されています。
また、ピリッとした辛味の主成分である「シニグリン」は、タンパク質の消化を促進し食欲を高める作用があるほか、細菌の侵入を防ぎ、免疫力を強化する抗酸化作用もあるため、肉料理の付け合わせとして、食中毒の予防にも効果が期待できる野菜です。
このような特徴からクレソンは、ステーキとの相性が抜群な野菜として重宝されています。クレソンのほろ苦さと辛味が、肉の脂っこさを中和し、後味をすっきりと整えてくれ、脂の多いサーロインなどのこってりした部位でも、クレソンを添えることで重たさを感じにくくなり、食後の満足感がぐっと高まります。
また、ステーキを食べる時にクレソンを一緒に口に入れると、肉の旨味がより引き立ち、味に立体感が生まれます。さらに、クレソンに含まれる消化酵素の働きが、タンパク質や脂質の分解を助け、胃もたれを防ぐという実用的なメリットもあります。
そのほか、見た目の彩りにも優れており、緑鮮やかなクレソンはステーキプレートに自然なコントラストを添え、食欲をそそる演出もしてくれます。
軽くオリーブオイルと塩で和えたり、レモンを絞ってサラダ感覚で添えるのもおすすめ。クレソンは単なる付け合わせではなく、ステーキの味わいを引き立て、食事全体のバランスを整えるまさに名脇役!
ちなみに刻んだりすりつぶすと消化促進効果がより高まるので、胃の不快感を感じた時に活用するとよいでしょう。
ルイボスティーはポリフェノールが豊富でリラックス効果、美肌効果、むくみ・便秘改善など女性にとってうれしい効果が多数あります。やや甘めの爽やかな味わいはクセがなく後味がすっきりしているので、飲むだけでなく料理やスイーツに使うのもおすすめです。
特に肉類をルイボスティーで煮ると独特の臭みを抑えて肉が柔らかくふっくらと仕上がります。
同じくマーマレードに含まれるペクチンもお肉を柔らかくする作用があり、柑橘系の爽やかさが加わることで、重めの味の肉料理も後味すっきりと仕上がります。
- ・鶏もも肉 …………………………………1枚
- ・ゆで卵 ……………………………………2個
- ・さやいんげん ……………………………3本
- ・ルイボスティーのティーバッグ ………2個
- 【A】
- ・マーマレードジャム ……………………大さじ1/2
- ・塩 …………………………………………少々
- 【B】
- ・しょうゆ …………………………………大さじ3
- ・みりん ……………………………………大さじ3
- ・酒 …………………………………………大さじ2
- ・酢 …………………………………………大さじ2
- ・水 …………………………………………大さじ2
- ・マーマレードジャム ……………………大さじ2
- @ 鶏肉は厚みが同じになるように切り開き、【A】をもみ込む。皮を外側にして巻き、タコ糸でしばる。
- A 鍋に@を入れ、かぶるくらいの水(分量外)とティーバッグを入れて煮立て、アクを取る。落とし蓋をしてさらに蓋をし、弱火で約40分煮る。
- B 別の鍋に【B】を入れて煮立て、粗熱を取る。
- C さやいんげんはゆで、A の鶏肉とゆで卵とともにB に漬け込む。
- D 食べやすい大きさに切り、器に盛る。
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イスラエルの風土・文化 (29)
世界中でほぼ共通した12月の一大イベントといえばクリスマスです。
イスラエルは主にユダヤ教徒が多く、古代とは異なり現在のイスラエルには土着のキリスト教徒はわずかしかいません。推計によれば、イスラエルの全人口のうちキリスト教徒はわずか2.5%ほどに過ぎないようです。そのため、イスラエルにおけるクリスマスの位置づけとしては、この国には古くからクリスマスに関する伝承が多く残されているにもかかわらず、本来はイエス・キリストの降誕祭であるクリスマスは世界の他の国々と比べると一般的ではなく、ほとんどの地域では祝日ではありません。クリスマスは、特にキリスト教徒が多い地域でのみ特別で大切な行事として認識されています。エルサレムなどの他の都市では、教会を除いて、いわゆるクリスマスといった雰囲気はあまり見られません。
イスラエルのキリスト教徒の多くは、イエスが生涯の大半を過ごしたナザレに住んでおり、そこではクリスマスのイルミネーションや飾りが見られます。そして、祝宴、洗礼式、礼拝、パレードやパーティー、コンサートなどの行事が目白押しです。また、キリスト教徒の間では、キリスト降誕の情景を劇的に再現する演出は非常に人気があります。
このクリスマスと同時期にユダヤ人の住む地域では町中に祝福ムードがあふれます。これはユダヤ教で光の祭典や燈明祭ともいわれる伝統行事「ハヌカ」です。ヘブライ語で奉献を意味するハヌカは、燭台に8日間にわたってロウソクを灯し続け、各家庭がパーティーなどをしながら楽しく過ごします。ハヌカのお祝いに欠かせないのが「ハヌキア」という燭台です。国家の紋章としても使われ、一般的によく知られている7本枝の「メノラー」と違い、ハヌカでは蝋燭を立てる部分が2本多い9本枝の燭台を使用します。現代ではハヌカは子ども向けのイベントという側面も濃くなり、クリスマスのように両親からのプレゼントを楽しみにする子ども達も多いようです。
このように、イスラエルでは日本人がイメージするようなクリスマスのお祝いは宗教上、広くは行われてはいませんが、地域性や文化的背景により、独自の祝い方や過ごし方が見られます。
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赤色3号はエリスロシンという食用タール色素のひとつで、お菓子や漬物、かまぼこなどに使用される赤色の合成着色料で、日本では食品添加物として認められています。
医薬品では、着色目的の医薬品添加剤として経口剤に用いられます。
米国の食品医薬品局(FDA)は '25年1月15日に赤色3号の食品および経口薬への使用許可を取り消すことを発表しました。これは、ラットを使った動物実験で発がん性が確認されたことによる、通称デラニー条項に基づく法的措置です。
デラニー条項とは、動物やヒトにがんを引き起こす可能性のある物質は食品添加物として認めないという米国の法律です。
食品への使用は '27年1月15日まで、経口医薬品への使用は '28年1月18日までに変更するよう指示されています。カリフォルニア州は、これに先行して '27年1月1日以降、州内で製造・販売される食品への赤色3号の使用を禁止する法案に州知事が署名しています。
FDAは、ラットでの発がん性はラット特有のメカニズムであり、ヒトには発生しないこと、また他の動物やヒトを対象とした試験では同様の事象が確認されていないことから、科学的にヒトへの健康影響は裏付けられないとも述べています。
日本では、赤色3号は昭和23年( '48年)から食品添加物として指定されており、一般的な使用による摂取において安全性上の懸念はないとされています。国連の食糧農業機関(FAO)・世界保健機関(WHO)の合同食品添加物専門家会議もヒトが一生涯毎日摂取しても健康への悪影響がないとされる一日摂取許容量(ADI)を設定しており、通常の摂取では安全であるとの見解を示しています。
厚生労働省の調査によると、日本人の1日当たりの赤色3号の推定摂取量は非常に少なく、現時点での健康被害の報告はないとしています。消費者庁は米国の決定内容や他国の動向を踏まえ、科学的見地から赤色3号の食品添加物としての使用について検討していく予定です。米国では、シトラスレッド2号とオレンジBなど8種類の合成着色料も来年末までに廃止するとのことで、食品業界では微細藻類など安全性の高い天然の食用色素に期待が集まっています。