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健康の輪デジタル新聞

2005年12月号

[特集]自然の力を根本に、長い歴史の中で発展してきた「中国医学入門」

文字の記録としては四千年、出土品から推測すると原始時代までさかのぼり、気候や食生活の異なる地域でそれぞれ発達してきた、歴史ある中国医学。体全体のバランスを整えることが、健康を保つ仕組みと考えられている。

 

中国医学の考え方

私達が知っている西洋医学は、病気をした体のある部分に対して治療をする。しかし、中国医学では、体を一つのものと考え、それぞれの体の部分は、切り離せないつながったものとしている。

また、人の体は常に変化しているもの。もし、体の変化への適応能力が低くなった場合、中国医学では病気と呼ぶ。また、環境の変化に体が適応できなくなった場合も病気としている。

中国医学では、体の各部分の働きを把握し、それぞれがどのように影響し合っているかを観察している。もし、病気になった場合は、体全体のバランスを整え、体の仕組みがスムーズに流れるように治療をしていく。

気温が下がれば風邪を引きやすくなることからも分かるように、気候や環境など、あらゆるもの全てがつながっていると考えられている。

自然から生まれた中国医学の考え方陰陽五行説

陰陽と五行は、中国の自然観から生まれた哲学。人体の生理機能や病理変化、病気の診断や治療に適用されている。

陰陽とは、この世のもの全てが陰と陽の二つの「気」の相互作用や変化によって存在するという考え。明と暗、熱と寒、表と裏など、自然界の現象や物象を対比させている。農作業をする人で例えると、太陽に向かっている背は陽、太陽に当たらない腹は陰になる。

五行とは、古代の人々に欠かせなかった物質を指す「木・火・土・金・水」の「五」と、運動と変化を表す「行」のこと。物質以上の超越した考えを持ち、それぞれが相互に影響を与え、常に変化していると考えられている。

このような陰陽五行の考えは人体に当てはめられ、中国医学に応用されている。実際、診断には五行が用いられ、症状が出ている場所(五官)と同じ五臓に病気の源を求める方法がとられる。例えば、目に症状が出ていれば、肝臓の病気を考える。

治療には陰陽が用いられ、「その不足を補い、その余りあるを流し出す」を基本に、例えば、熱が出たら冷まし(寒)、寒ければ温める(熱)など、あらゆるもののバランスが取れるように促していく。

健康とは体内の環境バランスが整っている状態。私達は、外的要因にも影響されにくい、健康な体を維持していきたい。

陰陽の基本的な特性

動的、外的、温熱、明、機能的

静的、内的、寒冷、暗、物質的

 

五行の概念
曲がったり真っ直ぐになりながら成長する木。その意味から、発展したり、伸びたり広がる性質を持つ物が属する。
火は炎上する。その意味から、暖かい物、上昇する物、明るい物が属する。
大地が種をまき、収穫する母体になる意味から、受納、生産、生成、載せるなどの物が属する。
金属は変化する性質から、収縮、新たに変わる物を意味し、秋の気配が草木をからすような現象などは金に属する。
潤沢で下に向かう性質から、しっとりしたもの、下降、寒冷な物が属する。また、閉ざすなどの性質も属する。

 

人体の陰陽
上半身、体表、背中、胸、手足の外側、六腑
下半身、体内、胸・腹、手足の内側、五臓

 

人体の五行
五臓 肝臓 心臓 脾臓 肺 腎臓
五官 目 舌 口 鼻 耳

 

[健康長寿を目指して]生活習慣病とはどういう病気か(2)

健康的な社会生活を営む上で、自己の健康管理は大切な問題です。増加の一途にある生活習慣病の予防のため、まずは生活習慣病の知識を身に付けて、早めの対策が必要です。

 

内臓に脂肪がたまり過ぎると、心臓病になる可能性が高い。今春、日本動脈硬化学会など8学会は、心筋梗塞など心臓病にかかるリスクが高まる「メタボリックシンドローム」と呼ぶ病気の診断基準を作り公表した。この患者数は推定1千万人と言われる。

内臓脂肪タイプの肥満に加え、血糖値、血圧、コレステロールの3項目中2つ以上が悪くなっていれば、メタボリックシンドロームと診断される。

ある企業の健康管理センターでは、男性でウエスト(腹囲)が85センチ以上、女性では90センチ以上あるかどうかを調べ、内臓に脂肪が過剰にたまるタイプの肥満かどうかをチェックする検査を新たに始めたとの報道がされている。

診断基準

必須事項

ウエスト周囲径…………男性85cm以上・女性90cm以上

※軽く息をはいてへその高さで 測定したものとされています

上記に加え以下のうち2項目以上

1.高トリグリセリド血症(150mg/dl以上)かつ、 または低HDL血症<40mg/dl

2.収縮期血圧130mmHg以上かつ、または 拡張期血圧85mmHg以上

3.空腹時高血糖110mg/dl以上

日本内科学会2005年4月発表

2週間で379人のおなかの周りを測定したところ、16%にあたる59人がメタボリックシンドロームだった。

内臓に過剰にたまった脂肪を減らしたり、心臓病を予防するカギを握る物質がある。脂肪細胞から放出されるたんぱく質「アディポネクチン」だ。血液中の糖を減らす効果があるインスリンというホルモンの働きを助けると言われている。

内臓脂肪がたまるとアディポネクチンの量が減り、心臓病の予備群である糖尿病や動脈硬化になりやすくなる。

狭心症や心筋梗塞などの患者と健康な人の血液にあるアディポネクチンの量を調べた報告がある。それによると、1ミリリットル中に4マイクロ(マイクロは100万分の1)グラムを下回ると心臓病の発症する危険性が高くなることが分かった。

遺伝子操作で、アディポネクチンを作れないようにしたマウスは、心筋梗塞が悪化し、アディポネクチンを与えると回復した。これは、アディポネクチンの量を増やせば、心臓病を予防できる可能性を示している。アディポネクチンを増やすには、まず体重を減らすことが重要である。体重を10%減らすと、アディポネクチンは、約1.4〜2倍に増えることがわかったのである。

また、食事や栄養療法によっても体重を減らせば、心臓病の予防につながることが改めて科学的に裏付けられたのである。

しかし、医師の認知度はまだ低く、世界心臓連合が27ヶ国で実施した調査では、内臓脂肪型肥満の心臓病リスクを認知している日本の医師は38%にとどまり、世界平均58%を大きく下回っているようだ。

狭心症は、心臓を取り囲んでいる冠動脈の血管の内部が、動脈硬化で狭くなり、心臓に血液が流れにくくなる病気。心筋梗塞をあわせて国内の患者数は、約91万人と推定されている。このような狭心症や心筋梗塞は、立派な生活習慣病だ。研究者や医師の研究成果をもとにした生活指導を守ることが、心臓病の予防には重要なのである。

(日本経済新聞10月31日抜粋)

「気になる実になる健康講座」

ぐつぐつと煮えて、冬の寒さを温めてくれるお鍋。旬の食材をたっぷり入れて、健康に。鍋には栄養以外の健康の秘訣もたっぷり入っています。

 

旬の食材で栄養たっぷり

白菜、春菊、長ねぎなどの野菜、牡蠣、鮭、ふぐなどのたんぱく質、冬はおいしい食材が揃います。その食材の味を損なわず、豊富に、そして一度に食べられるのが「鍋」。旬の食材には栄養がたっぷり詰まっているので、風邪を引きやすい季節にはピッタリの料理です。

肉や魚にもたっぷりと脂がのり、おいしさも抜群。不足しがちな野菜をたっぷりいれた食べ方で健康につなげましょう。白菜や大根などはビタミンCが豊富。春菊や人参はビタミンA、きのこはミネラルと食物繊維が豊富です。

最後は出し汁の中にご飯を入れて、流れ出た栄養もきれいにいただきましょう。炭水化物もとれるので、鍋料理は栄養バランス抜群です。

ほかほか体を温める意味

鍋料理のもう一つの特徴は、体が温まること。冬の寒さは体を緊張させ、血液の循環も滞りがち。そこで、体をポカポカと温めてくれる鍋で、血液循環を良くし、緊張も解きほぐしていきましょう。風邪の予防にもつながります。

土鍋と切った食材を用意すれば、後はこたつの上で調理。長時間、キッチンに立つことを避けられ、冷え症の人にも嬉しいレシピです。

そして、鍋を囲んだ家族団らんは心も温かくしてくれます。ストレスを解消し、免疫力を高める笑顔で、おいしくいただきましょう。

知っていると役立つ鍋雑学

鍋の元祖は囲炉裏の鍋。まさに、鍋をぐるりと囲んで食べるスタイルはそのままです。 しかし、江戸時代になると、鍋に直接、箸を入れることはタブーとされ、一人前ずつ調理する「鍋焼き」が生まれ、主流になりました。

再び、今のような箸をつつく形になったのは、明治維新後に庶民のブームになった牛鍋(すきやき)がきっかけ。それから、家族の団らんに鍋が多く登場するようになりました。

西洋の鍋と言えば、フォンデュやポトフ。アジアではチゲ、タイスキなどがありますが、 やはり種類が豊富なのは日本。調味料を入れずにそのままの食材の味を楽しむ「水炊き」、味付けをした出し汁を使う「煮汁鍋」、味の濃い割り下やみそだれを使った「すき鍋」、大きく分けただけでも3タイプある日本の鍋料理。

つけだれのバリエーションも豊富に揃え、毎日でも飽きない鍋をもりもり食べて、健康パワーをつけましょう。

全国ご当地鍋(図解)

[トピックス]イスラエル経済の中心地「テルアビブ・ヤッホウ」

地図

古の聖書の時代から、歴史に名を刻むイスラエル。地中海の南東沿岸域に位置する小さな国です。
ユダヤの人々は、2000年に及ぶ離散、そして戦いの連続を、民族の固い絆で乗り越え、父祖の地イスラエルへの帰還を果たし、悲願であった建国を実現しました。
古代と現代が調和した、異文化の魅力にあふれた国、イスラエルについて、あまり知られていない側面も含め、ご紹介します。

かつてのイスラエル“事実上の首都”であった「テルアビブ」。イスラエル西側の地中海に面した地域に位置し、同国の人口約700万人のおよそ3分の1が集中する国内最大の商都です。

現在イスラエルは、エルサレムを管理し首都と定めていますが、アラブの発言力の影響下にある国連加盟各国は、これを認めず、大使館はテルアビブに置いたままになっています。その中、エルサレムが名実共に首都としての風情を備えてきたため、「商都」としての趣が強くなっているようです。


建ち並ぶ近代的なビル

「テルアビブ」とは、ヘブライ語で「春の丘」を意味し、多民族が共存する平和なシオニズム国家を夢見たテオドール・ヘルツルの小説の中からとった名称といわれています。

この街は、20世紀初頭まで旧約聖書にも登場する古代都市、ヤッフォに隣接する海沿いの砂丘にすぎませんでした。住み良い国を建国することに対するユダヤ人の情熱が、ここを開拓して大都会に仕立て上げたといわれており、まさにシオニズムの希望の「春の丘」となったわけです。そして現在は超高層ビル、国際級のホテルも建ち並び、各国のマスコミ、企業や大学、美術館や博物館などが集中し「中東のヨーロッパ」として、政治や経済の中心地として発展を続けています。

また、テルアビブ郊外の高級住宅地にはシモン・ペレス元首相の自宅があり、またイスラエルの国際空港であるベングリオン空港があります。そして、2003年4月に、日健総本社と共同研究開発の調印の締結を行った、イスラエル国立テルハショメル・シバ病院などが点在します。

テルアビブ自体はとても大きな街なのですが、中でも賑わっているのは2つの通りが中心といえます。1つ目は海岸側を南北に走る「ベン・イフェダ通り」と同通りに繋がる「アレンビー通り」、もう一つは「ディゼンゴフ通り」です。ベン・イフェダ通りは主に安宿が軒を連ね、アレンビー通りは商店街として賑わいをみせています。その中のカルメル市場は、いつも大勢の人で混雑しており、日本で言えばアメ横のようなイメージです。また、ディゼンゴフ通りは、ショッピングセンターが中心で、ここには映画館からスーパーマーケットまで、何でも揃っています。

また、気候は雨も少なく、湿度が日本に比べると低いためカラッとしており、冬は最低気温10度前後、夏は最高気温30度前後と過ごしやすく、そのためか、地中海に接するエリアは、欧米からの多くの観光客が訪れ、ナイトクラブやバーが建ち並ぶ世界屈指のリゾート地になっています。

内陸の聖都エルサレムと違い、歴史という重厚感から開放されたような活発な街といえます。


地中海リゾートとして大勢の人で賑わうビーチ

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