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健康の輪デジタル新聞

2022年12月号

この世界遺産は何でしょう? この世界遺産は何でしょう?

オーロラを望む大自然と先住民族の文化が残る山岳地帯。自然・文化の両面が評価されヨーロッパでは数少ない複合遺産となりました。
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冬は心臓にとって最も厳しい季節だといわれ、心疾患の患者数、死亡数が上昇します。寒さや屋内外の寒暖差による心臓への負担もありますが、それ以外にも日本特有の事情が大きく関係しています。

 心臓を動かすために、酸素や栄養を心筋へ送る冠動脈が閉塞することによって心筋に酸素が行き届かなくなり壊死状態になってしまう「心筋梗塞」。発症の原因は、生活習慣病などによる動脈硬化の進行なども大きな理由の一つですが、冬は心疾患による外来や死亡率が一番多くなる時期です。寒さ自体が心不全を悪化させる要因ではありますが、冬に発作が起こりやすい原因の一つは「ヒートショック」現象です。
 暖かい室内から寒い空間に出た時に、血圧が急激に変動し、心臓に負担をかけることでショック症状を起こします。特に発作を起こしやすい場所は、浴室や脱衣所。リビングや寝室、また浴室を暖めていても脱衣所が寒ければ途端に温度差が生じ、ヒートショックを引き起こします。したがって、浴室は暖めていても脱衣所が寒いというお宅は注意が必要です。
 また、日本における冬の心疾患のリスクが高くなることには、意外な事情があります。それは、“お正月(年末年始)を特別な期間として過ごす文化・習慣”です。
 忙しい師走には、大掃除でいつになく頑張りすぎて心身ともに疲れてしまう上に、大晦日の夜は夜更かしをしてテレビを見たり、寒い中を初詣に出かけたり、何かと体に負担がかかりがちです。
 そして、年末年始は、子どもや孫、親戚などが一堂に会す機会が多く、張り切ってお相手をしたり、暴飲暴食、睡眠不足などの不摂生が続きます。逆に、何も活動しない寝正月もリスクを高めてしまいます。体にストレスがかかると免疫力が下がり、感染症にかかるリスクも増幅します。
 一年の計は元旦にあり。リスクを減らし、健康な一年をスタートさせるために、年末年始の過ごし方には十分注意しましょう。

 「美人証明の日」があることをご存知ですか?
 美人証明の日は12月2日で、栃木県足利市の厳島神社の美人弁天のPRのために制定された記念日です。
 では、この美人証明をしてもらうために必要な条件や基準はあるのでしょうか?
 いいえ、厳島神社に参拝すれば、「心柔らかな品性ある美人であることを証明する『美人証明書』」が、誰でも無料で発行してもらえるそうです。
 また、この美人証明は自分用としてはもちろん、人にプレゼントすることもできるそうです。お友達へのお土産をはじめ、男性が奥さんや恋人の名前を入れて贈り物にするケースも多いとか。
 どんな由来にしても、美人を証明してもらえることは、女性にとって気分がいいものですよね。

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健康長寿をめざして

子供の頃に学校等で体力測定などを経験した人も多いかと思います。その頃はいかに「体力を上げるか」を考えたものですが、年齢を重ねるとともに、いかに「体力を維持するか」に変わってきます。生活の質を高めるために自分を支える体力をつけて健康維持を心がける毎日を送ってみませんか。

体力はいつ頃から
衰え始めるのか

 私たちの筋力は、30代くらいまでは高水準を維持しているものの、50代から60代頃になると急激に低下するといわれています。大体それくらいの年齢になると筋力が落ちたと感じる方が増えてくるのではないでしょうか。
 体力が低下していると感じた時は、実は筋力の低下だけではなく、例えば、体の柔軟性も低下しています。筋力が低下するということは、それだけ筋肉を使っていないということです。筋肉を使わなければ、筋肉への血流も弱くなってしまいます。すると柔軟性も低くなり、徐々に固くなってしまいます。
 硬くなるのは筋肉の中に張り巡らされている毛細血管にも同じことがいえます。血管の中には、血管を広げたり縮めたりするときに使われる平滑筋という筋肉がありますが、この平滑筋が硬くなると血圧の調整が難しくなったり心臓への負担が大きくなったりするため、心筋にも負担がかかります。つまり、筋肉をしっかり維持するということは、いろいろな機能が複雑にかかわりあっていることになります。
 さらに、筋肉を動かすためにはエネルギーが必要になります。そのエネルギーは摂取した糖や脂質などから作られますので、使わなければ余ってしまい脂肪として蓄えられます。
 必要な栄養素を必要なだけ取り入れる食事を意識することも大切になります。

体力維持のための食事

 食品にはいろいろな栄養素があり、特に筋肉をつけるためには、運動とともにタンパク質の摂取が重要です。肉の赤身、魚や大豆製品などからしっかりと補給し、あわせて毎日習慣的に運動をしましょう。
 運動するためには、筋肉への血流をスムーズにすることも非常に効率的になります。血液の流れをよくするには、血液そのものと、血液の通り道である血管にも気を使いたいところです。
 血液をサラサラにするといわれているオメガ-3系不飽和脂肪酸の一つであるDHAなどは、血栓を予防する働きがあることも知られていますので、血流をよくするためには有用であるといわれてます。
 また、近年の研究では、血管が硬くなってしまう、いわゆる動脈硬化によって血管が狭くなり血流が悪くなってしまうことも明らかになっています。
 この血管を柔らかくして若返らせることで血流を促すのが一酸化窒素(NO)と呼ばれる気体です。一酸化窒素は体内でNOサイクルによって作られますが、NOサイクルをしっかりと働かせるには、免疫を働かせることやストレッチ体操をまめに行うこと、シトルリンやアルギニンなどの材料を取り入れることが大切です。
 さらに、筋肉の持久力を維持することも必要になります。渡り鳥が長時間飛び続けるためのエネルギー源といわれる「オクタコサノール」が持久力にかかわっていることは既に知られています。
 その他にも関節軟骨にはグルコサミンが必要であると知られるようになりました。グルコサミンの摂取が関節軟骨の正常な代謝を促すこともヒトの研究で確認されております。
 このように、人間を支える体力維持にはそれにかかわる様々な栄養素を効率よく取り入れ、毎日の運動習慣も意識することが重要になってきます。
 いつまでも元気で若々しく生きていくために、基本となる体力の維持に努め、生活の質を高めましょう。

漢字熟語クイズ

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健康講座&料理
「キニナルおすすめフード」

果物の中で圧倒的に多くのビタミンCを含む真っ赤な果実「アセロラ」。ポリフェノールも豊富なため強い抗酸化作用を発揮し、老化・病気の予防や目の健康維持、美肌・美白など様々な効果が期待されます。

 アセロラは、高さ3mにもなる常緑低木植物です。もともとは西インド諸島や熱帯アメリカが原産ですが、現在ではブラジルが世界最大の生産地です。
 私たちが食すのは、アセロラの実。直径2〜3cm、重さ6〜10mgのデコボコとした球形の赤い実で、香りはりんごに似ています。

 アセロラは、酸っぱさが強く甘さが少ない「酸味種」と甘さが多く酸っぱさが少ない「甘味種」に大きく分けられますが、どちらもとてもデリケートで、熟成するとすぐに傷み始めてしまうので、産地でなければなかなか生果を見ることはできません。そのため、摘み取ってすぐに加工され、私たちの手元に届く時には、ジャムやジュース、ゼリーなどの加工品になっていることがほとんどです。
 アセロラの特徴は、「ビタミンCの王様」といわれるほど豊富なビタミンCの含有量。アセロラ100gの中に1700mgのビタミンCを含んでおり、これはレモンの約34倍。果汁10%のアセロラ飲料を100mg飲むだけで、成人が1日に必要なビタミンCが取れてしまうほどです。
 その他、ミネラルも豊富に含まれており、ナトリウムを体外へ排出する働きを持つカリウムの含有量も多いので、高血圧などの予防にも効果的です。また、ポリフェノールの一種であるアントシアニンやケルセチンも多く含んでいるので、活性酸素の働きを抑え、老化や病気の予防にも効果があるといわれています。
 さらには、「造血のビタミン」とも呼ばれ、血液を造るのに欠かせない葉酸も比較的多く含まれているというのも大きな特徴です。
 アセロラに含まれるビタミンCやポリフェノールは水溶性であるため、一定量吸収されると対外に排出されてしまうので、毎日数回に分けてこまめに取ること、また、ストレス緩和のためにも毎日取り続けることが大切です。

 鶏ひき肉と木綿豆腐を使ったつくねを手作りのホワイトソースとチーズで洋風に仕上げました。鶏ひき肉は、低脂肪で柔らかく癖がないのが特徴。生姜との相性も抜群です。鶏肉は栄養的にも良質なタンパク質を多く含み、ビタミン類も豊富です。牛や豚に比べ消化吸収されやすく風邪をひいた時や胃腸が弱っている時にもおすすめです。
 木綿豆腐は、弾力がありつなぎにも適しています。消化の良い良質なタンパク質をはじめ、不飽和脂肪酸のリノール酸やイソフラボン、レシチンなどの機能性成分を含んでいます。ふわふわの口当たりと胃腸にも優しい一品です。

材料
  • ・鶏ひき肉 ……………………200g
  • ・木綿豆腐 ……………………100g
  • ・玉ねぎ ………………………1/2個
  • ・人参 …………………………1/2個
  • ・生姜 …………………………50g
  • ・パルメザンチーズ …………適量
  • ・刻みパセリ …………………適量
  • ・塩胡椒 ………………………少々
  • ・オリーブオイル ……………大さじ2
  • <ホワイトソース>
  • ・小麦粉 ………………………大さじ1.5
  • ・バター ………………………20g
  • ・牛乳 …………………………400ml
  • ・塩胡椒 ………………………少々
作り方
  • @ <ホワイトソースを作る>鍋にバターを焦がさないように弱火で溶かし、小麦粉を加えて木ベラで粉がなくなるまで混ぜる。火を強火にして牛乳を少しずつ加えながらダマにならない様に泡立器でよく混ぜ合わせる。トロミが出てきたら塩胡椒で味を調え火を止める。
  • A ボウルに鶏ひき肉を入れ粘りが出るまでよく混ぜ、木綿豆腐、玉ねぎ、人参、生姜、塩胡椒を加えてよく混ぜ合わせる。
  • B Aを約60g程度手に取り、丸く形を作り、バッドに並べる。
  • C 熱したフライパンにオリーブオイルを入れBを並べて、中火で両面をこんがり焼く。
  • D Cにホワイトソースを加えて弱火で5〜6分煮込み、お皿に盛り付ける。
  • E 仕上げにパルメザンチーズと刻みパセリを散らして完成。
今月のクイズの答え

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魅惑の国 イスラエルを知る

イスラエルの
新型コロナウイルス対策(29)

 IT技術をはじめとしたハイテク産業の先進国であるイスラエルでは、世界に先駆けて新型コロナウイルス対策でデジタルヘルスを実用化してきました。その動きはさらに加速しています。
 感染拡大のピーク期には、イスラエルも他の国と同様に多くの困難を経験しましたが、重症患者を含めて適切な治療が施されてきたことで医療崩壊は未然に防ぎました。
 その背景にはデジタルヘルス分野の応用があり、政府の迅速な意思決定により、遠隔診断や遠隔管理可能な集中治療機能などをいち早く医療現場の最前線に導入してきました。この措置が医療従事者の感染リスクを下げながら、少ない資源で効率的に診断・治療を行うことに貢献したのです。
 これを可能にしたのが、先端科学技術を実用化するイスラエルのハイテクシステムです。具体的には、今回の感染症対策によって、これまでは単に理論上可能とされてきた様々な技術が急速に具現化されたことで、遠隔治療・遠隔診断・診断支援システムなどが医療現場で実際に使われ、成果を挙げてきました。
 装着型医療機器や、インターネットに接続しネットワークを介して情報を共有する「IoT」、医療分野では「IoMT(Internet of Medical Things)」と呼ばれるデータの蓄積と分析によって、医療の精度やサービスが大幅に向上すると期待されており、こうした先進技術の活用によって、今後再び同様の感染症が発生した場合に効果的な遠隔治療等が実現できると見込まれています。何より時間的、経済的資源を節約できることは大きなメリットです。
 加えて重要なのが、人工知能(AI)と機械学習(ML)による診断支援システムの発展であり、症例経験が詰まった科学的データに基づく診断支援は医療従事者の業務負担を軽減し、機器や設備の保守も容易にすると期待されています。例として、人工知能による感染症発生予測システムの構築、3Dプリンターによる医療用防護器具や人工呼吸器の迅速な製造などが挙げられます。
 次々に大型化し、技術的に高度化する医療プロジェクトの実行に必要な資金調達やデータ整備といった課題は残るものの、結果的にコロナ禍が医療の発展に大きく寄与したことは事実のようです。

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What's栄養成分?体内バランスを整えよう

 保健機能ドリンクなど栄養機能食品に入っているミネラルのひとつ「亜鉛」をご紹介します。亜鉛は、鉛と混同され、極端な場合は同じ物と理解されている場合がありますが、全く異なる金属です。亜鉛は有害な鉛と違い、鉄に次いで人体に必須の微量元素です。
 亜鉛は体内のほとんどの細胞に広く存在し、300種類以上の酵素のはたらきにかかわっており、タンパク質の合成や白血球機能、免疫システム、インスリンの合成など、多岐にわたります。
 身近なところでは、亜鉛は傷治療用の軟膏などに含まれています。亜鉛が皮膚を再生し、菌などの異物の侵入を防いでくれるからです。カドミウムや水銀などの重金属が体内に入った場合も毒性を弱めたり、がんなどの生活習慣病や老化の原因とされる活性酸素(フリーラジカル)やかぜなどのウイルスも抑え込んでくれます。
 亜鉛が不足すると、まず、味覚や嗅覚の障害が現れます。さらに、目・口・手足の皮膚炎、脱毛、貧血などを起こします。妊婦に不足すれば、胎児の成長不良や奇形児の危険が高まります。イランで1961年に報告された小人症は亜鉛欠乏が原因とされています。男性では性機能の低下もみられますが、男女とも『生殖機能』へのはたらきは際だっており、アメリカでは『性のミネラル』として大量に使用されています。亜鉛は、歳とともに衰えてくる甲状腺や胸腺の免疫系とも深い関係があり、T細胞(リンパ球)を増加させるなど、免疫系を活性化します。亜鉛の免疫系におけるはたらきは、人体のマスターホルモンといわれる松果体のメラトニンに似ています。マスターホルモンとは全ての細胞が受容体を持ち、それぞれの機能を高める作用を持つホルモンです。
 亜鉛は体内各部の代謝に応じてタンパク質、酵素等と結合し、ホルモンなどと同じように血液を介して全身の細胞間を移動します。つまり、亜鉛を体内で最大限に有効利用させるためには、血流改善が大切です。
 食事が偏っていたり、食が細い高齢者や子供、タンパク質の摂取が少ない方や激しい運動をする方、偏食、妊娠・授乳期の方は亜鉛の不足に注意しましょう。

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