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健康の輪デジタル新聞

2022年6月号

この世界遺産は何でしょう? この世界遺産は何でしょう?

数少ないトランスバウンダリー・サイト(国境を越える遺産)のひとつ。日本とはひと味違う、欧州の温泉文化を象徴する遺産です。
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じっとしている時は起こらず、頭を動かすとめまいを引き起こす「良性発作性頭位めまい症」。目の前がぐるぐるするようなめまいで、内耳の中にある耳石(じせき)が剥がれ落ちることが原因だといわれています。

 良性発作性頭位めまい症は、めまいを引き起こす病気の中で最も多い疾患です。病名に「頭位」とついているように、頭を動かした時にめまいが起こるのが特徴です。
 良性発作性頭位めまい症の原因は耳の奥にある内耳の三半規管に、「耳石(じせき)」という小さなカルシウムの結晶が入り込むことで起こると考えられています。
 内耳には「蝸牛(かぎゅう)」と呼ばれる音を感知する器官と、「半規管(はんきかん)」と呼ばれる回転を感知する器官(3本あるので三半規管という)、その間に「耳石器(じせきき)」と呼ばれる重力や体の方向などを感知する器官があります。耳石器は感覚細胞の上に数多くの耳石が乗っている状態で、頭を動かすと耳石が動いて感覚細胞を刺激し、方向などを感知する仕組みになっています。
 良性発作性頭位めまい症は、この「耳石」が何らかのきっかけで剥がれ落ちて半規管のいずれかに入り込み、耳石からの妨害を受けた三半規管が平衡バランスを上手く保てず、めまいを引き起こすのだと考えられています。
 なぜ耳石が剥がれ落ちるのかはよくわかっていませんが、更年期以降の女性に多いことから、加齢や女性ホルモンの低下により耳石が剥がれやすくなると考えられています。また、頭をぶつけるなどの外傷や長期の寝たきりなども発症の原因となります。
 良性発作性頭位めまい症は、多くの場合、数日で自然に寛解しますが、突発性難聴やメニエール病、脳出血などと区別するために、まずは耳鼻咽喉科で受診・検査することが大切です。
 体操による治療で効果が出る場合もあり、症状によっては服薬治療しますが、いずれにおいても1〜2週間で症状は治ります。落ち着いて対処しましょう。

 6月になると、日本特有の「梅雨」がやってきますね。毎日ジメジメとした雨が続きますが、ナメクジやカタツムリにとってはうれしい季節。
 ところで、ナメクジに塩をかけると縮むという話は有名ですが、見た目がよく似ているカタツムリに塩をかけるとどうなるか、ご存知ですか?
 答えは、ナメクジと同じように縮みます。カタツムリもナメクジも、体の90%以上が水分。体の表面は常に粘液を出し続けることで潤いを保っており、そこに塩をかけると「浸透圧」というものが発生します。
 体の表面の塩分濃度が濃くなるとそれを薄めようとして体の中から水分を出します。その結果、体のほとんどが水分であるカタツムリやナメクジの体は大量の水を出すため縮むのだそうです。

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健康長寿をめざして

人類が長生きできる時代になった反面、認知機能の低下や認知症患者の増加が深刻な問題となっています。日本の認知症高齢者は、2025年には750万人、2050年には1千万人を超えると推測されています。特にアルツハイマー型認知症は、脳内で作られるタンパク質の一種・アミロイドベータの脳への蓄積が原因の一つとされており、脳の毛細血管の血流が悪くなるとアミロイドベータの排泄ができにくくなるため、血流を改善する一酸化窒素を増やすことで治療を行う研究に期待が寄せられています。

病気の発見から116年!
認知症には根本的な治療法がない?

 アルツハイマー型認知症は、ドイツの医師アルツハイマー博士が1906年11月3日に第37回南西ドイツ精神医科学会で世界初のアルツハイマー病患者の症例報告を行ったことから研究が始まりました。それから116年の歳月が流れた現在も、数多くの研究者が予防や治療の方法を研究し続けています。
 日本でもいくつかの認知症治療薬が承認されていますが、どれも対症療法で進行を遅らせる薬でしかなく、まだ根本的な治療方法は見つかっておらず、現時点では予防が最も大切といわれています。
 一般的には、予防のためにDHAなどのオメガ-3系不飽和脂肪酸が必要とされ、いくつかの研究報告も発表されています。今では、魚類からだけでなく、稚魚の餌となる微細藻類のDHAを採取して行った臨床研究も報告されています。
 例えば、医学雑誌Alzheimer's & Dementia 2010 1-9に報告されたケンブリッジ大学も加わって行われた研究では、もの忘れ症状のある高齢者が、微細藻類由来DHA900mgを24週間摂取したことにより、見た図形の形や位置を記憶し、時間を置いた後にそれを思い出したり、一度に複数の単語を見て記憶し、その直後または暫く時間を置いた後に思い出したりする「ものを覚えて記憶にとどめ、後から思い出す能力」において有用性があることが報告されています。
 この臨床研究では、微細藻類由来DHAを摂取した人達は、脳年齢が7歳改善され、プラセボ摂取群の3.6歳と比べ約2倍の脳機能改善が見られたのです。
 やはり日頃の生活習慣の改善により予防することが第一ですが、現在、日本では新たな治療方法の治験が行われているのです。

最先端の医療により脳血管で
「一酸化窒素」を増やす

 2018年6月に東北大学循環器内科により世界で初めて医師主導型の治験が行われている研究は、医薬品ではなく超音波を使ったアルツハイマー型認知症の改善を目的とした方法で行われています。
 これは、低出力パルス超音波治療とよばれ、脳の毛細血管を超音波で刺激することにより血管内皮細胞から一酸化窒素を多く発生させ、脳の毛細血管を柔らかくして広げることや、血流が行き届かなくなった部分に新たに血管を作らせ脳の血流を改善することで、アミロイドベータの排泄を促し蓄積を減らすという方法なのです。
 これは、第一段階の5人による臨床研究で安全性が確認されており、そのうち4人が本人も家族も効果があることを感じていたことから、現在40人での第二段階の臨床試験が行われている最中なのです。
 一酸化窒素が増えるとアミロイドベータが減り、アミロイドベータが増えると一酸化窒素の働きを抑制してしまうという関係に気づき、認知症における根本的な治療の早期の実用化を目指して、先生方の研究が進んでいます。
 ヘッドホンのようなものを頭に装着し、超音波で脳血管を刺激するだけの治療方法のため痛みなどもなく、医薬品も使わず副反応も起こりにくいため将来期待されている治療方法の一つなのです。
 これらの研究を日頃の生活に応用できるならば、DHAと一酸化窒素の組み合わせは、高齢化社会の問題となっている脳機能の健康維持にも欠かせなくなるかもしれません。

漢字熟語クイズ

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健康講座&料理
「キニナルおすすめフード」

数年前より、海外のセレブやメディアなどで取り上げられ、日本国内でも徐々に知名度が上がってきている「ギー」。栄養素の高さや効能などから「奇跡のオイル」と称されるギーについて紹介します。

 ギーは、インドを中心とした南アジアで古くから作られてきたバターオイルの乳脂肪分で、無塩の発酵バターを煮詰めて、水分やタンパク質、糖分などを取り除いて作られる高純度のオイルです。

 油は体に悪いというイメージがある中で、ギーはサプリメントとして活用されるほど健康効果が高いといわれています。
 老化や動脈硬化を予防する抗酸化作用のあるビタミンAやE、脂肪の分解や燃焼を促す共役リノール酸、体の中ですぐにエネルギーに変わる中鎖脂肪酸、腸内の悪玉菌の増殖を防ぎ腸内環境を改善する短鎖脂肪酸などが多く含まれ、健康促進はもちろん、ダイエット効果も期待できます。
 その他にも、免疫力の向上、アンチエイジング、便秘改善、デトックス、エネルギー補給、消化機能の向上、炎症を抑える、目の不調改善、不眠症改善などの効能があるといわれており、食用としてはもちろん、マッサージオイルとして利用されたり、ギーで目を洗う「ネトラバスティ」に利用されたりもしています。
 また、通常のオイルやバターの代用として使用でき、中でもギーコーヒーがおすすめです。いつものコーヒーに、ギーをスプーン1杯ほど入れるだけで、栄養素が取れて腹持ちが良く、また集中力が高まるなどの効果があり、完全無欠のコーヒーとも呼ばれるほどです。
 また、タンパク質が取り除かれているので酸化しにくく、発煙点が250度と高いため、揚げ物や炒め物などの高温調理にも向いています。
 ギーは何千年も昔から、南アジアでは「命をつなぐ保存食の一種であり、エネルギー源」として重宝され、古代インドのアーユルヴェーダでは、薬の類として考えられてきた食材です。日本でも身近で手に取ることができるようになってきたので、毎日の食事に取り入れてみてはいかがですか?

 メキシコやスペインで親しまれている薄焼きパン「トルティーヤ」。原材料はすりつぶしたトウモロコシです。今は、小麦が原料のものもあり、お好きな方を選べます。ピザ生地の代わりに薄焼きのトルティーヤに、好みの具とチーズをのせトースターでこんがり焼きます。
 今回は、カルシウム、ビタミンDをはじめ、EPAやDHAといった不飽和脂肪酸がバランス良く含まれている「イワシ」の刺身を使いました。トマトソースとチーズがイワシの臭みを消し、オイルサーディンやアンチョビとはひと味違ったフレッシュな味わいを楽しめます。

材料
  • ・トルティーヤ生地 ……………1枚
  • ・お刺身用イワシ ………………8枚
  • ・玉ねぎ …………………………適量
  • ・マッシュルーム ………………1房
  • ・ピーマン ………………………1個
  • ・胡椒 ……………………………少々
  • ・オリーブオイル ………………少々
  • ・ピザ用チーズ …………………適量
  • ・レモン …………………………1/6個
  • <トマトソース>
  • ・大玉トマト ……………………1個
  • ・ケチャップ ……………………大さじ1
  • ・砂糖 ……………………………小さじ1
  • ・塩 ………………………………少々
  • ・おろし玉ねぎ …………………大さじ1
  • ・おろしニンニク ………………小さじ1/2
  • ・オレガノ ………………………適量
作り方
  • [下準備]
  • 玉ねぎ、マッシュルームはスライスにする。ピーマンは輪切りにする。

  • @ <トマトソース>を作る。トマトをザク切りにして鍋に入れ、その他の材料も加えて中火で炒める。とろみがついてきたら冷ましておく。
  • A トルティーヤを四等分にちぎり、@のトマトソースを生地に塗り、イワシを並べる。
  • B Aに玉ねぎ→マッシュルーム→ピザ用チーズ→ピーマンの順番に乗せ、オリーブオイルをまわしかける。
  • C 天板に移し、トースターで約4分こんがり焼く。
  • D 器に盛り付け胡椒をかるくふりかけ、レモンを添えて完成。
今月のクイズの答え

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魅惑の国 イスラエルを知る

イスラエルの
新型コロナウイルス対策(24)

 昨年末からイスラエルをはじめ世界的に猛威を振るっている新型コロナウイルス・オミクロン株は、感染拡大はピーク時に比べ落ち着きを見せましたが、新規感染者数が再び増加している地域もあります。日本でも新年度を迎え、大型連休などを経て「イベント・観光が多くなり人との接触が増える」「人流が増える」、さらには新たな変異株の登場などによって「第7波の到来」を懸念する専門家の声も少なくありません。こうした状況下では、やはり基本となる「感染防止対策の徹底」と「医療提供体制の確保」が最も重要な課題となります。
 オミクロン株は他の株よりも感染(伝播)しやすいのが特徴です。ウイルスの伝播しやすさには、@ウイルス自体の細胞に侵入する能力 、A感染者側のうつしやすさ、B未感染者側の罹りやすさ、Cウイルスに対する環境ストレス(温度・湿度・換気状況など)が関係しています。
 接触者への感染を追跡した調査では、オミクロン株はデルタ株に比べ伝播性が高いことが示唆されています。例えば、英国で家族内感染を追跡した研究では、接触者に伝播する確率がデルタ感染者からは約10%であったのに対し、オミクロン感染者からの確率は倍近くの数字でした。
 オミクロン株に感染した人は、無症状で済む人から、肺炎を起こして入院する人まで様々ですが、これまでの新型コロナウイルスの感染症と異なる点がいくつか見られることが現時点で分かってきています。
 オミクロン株に感染した場合、他の変異株に感染した場合より重症化が軽い傾向にあります。欧州での研究によると、一晩以上入院するリスクは低く、ワクチン接種をされている方は中等症以上になるリスクが0.5倍に減ったという報告もあります。
 とはいうものの、長期的なオミクロン株の検証については未だデータの蓄積が不十分であり、重症化リスクについては慎重に解釈する必要があります。各個人の年齢や基礎疾患の有無を踏まえて、肺炎や呼吸器関連所見が軽度でも、合併症の併発や基礎疾患の増悪をきたす可能性を考慮して、油断せずに十分な休養と栄養補給で回復に努めることが大切であり、これは世界共通の認識といえるでしょう。

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What's栄養成分?体内バランスを整えよう

 高麗人参は和名を「オタネニンジン(御種人参)」といい、中国北東部から朝鮮半島を原産地とするウコギ科の多年草で「朝鮮人参」とも呼ばれます。昔から韓国や中国の王侯貴族に珍重されており、とくに韓国の古代国家である高句麗(後の高麗)では健康に有用な植物として重用されたという記録もあり、そこから「高麗人参」と呼ばれるようになりました。
 高麗人参は生薬で単に「ニンジン」と呼ばれますが、セリ科に属する野菜の人参(ニンジン)とは全く異なるものです。野菜のニンジンよりも生薬のニンジンのほうが日本での歴史は古く、後から輸入された野菜のニンジンは、色や形、そしてにおいが生薬のニンジンに似ていたため同じ名前が付与されたそうです。
 高麗人参(以下、ニンジン)の効能・効果には疲労回復、滋養強壮、病中病後の体力回復、虚弱体質の改善、低血圧症の改善、性機能の回復、皮膚病の改善、風邪予防、血流改善、抗酸化、がん、糖尿病の予防、更年期障害の緩和など様々な健康効果を持つとされており、日本の伝統医学である漢方でも、普段から体力に自信がないというような、虚弱体質気味の人を対象にしたさまざまな処方に配合されています。 
 わが国の医療の現場でも、疾病が原因で、あるいは薬物治療の副作用などで体力が低下した状態の患者さんに、ニンジン入りの漢方薬が投与される場合があり、「日本薬局方」にニンジンの効能・効果が記載されています。ニンジンの生理活性物質は、ジンセノサイド(ギンセノシド)というサポニンで、現在までに約40種類が同定されています。
 オタネニンジンの名は江戸時代、八代将軍徳川吉宗がニンジンの栽培を奨励し、幕府直轄の薬草園で採られたタネが全国に分与されて栽培が勧められたことから、将軍様に頂戴したタネのニンジンという意味でオタネニンジンの名前がついたものです。この幕府推奨という背景もあって栽培が広まりましたが、今では国内のニンジン栽培地は長野県や島根県大根島などごく一部の地域に残るのみで生産量は少なく、日本で薬用に消費するニンジンのほぼ100%が中国や韓国からの輸入品です。

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