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健康の輪デジタル新聞

2022年7月号

この世界遺産は何でしょう? この世界遺産は何でしょう?

世界第2位の規模を誇る珊瑚礁。その中にまるで海にぽっかり穴が空いたかのような、濃く深いブルーの円が浮かんでいます。
答えはこちら

誰しも加齢とともに徐々に身長が縮みます。その原因は様々ですが、元気で長生きするためには、歳をとってからこそ自身の身長を気にすることが大切。年に一度は、健康診断などで身長を測定しましょう。

 「昔と比べて背が縮んだような気がする」と思ったことはありませんか?残念ながら、それは気のせいではなく事実です。
 人は、特異的な体質ではない限り、30歳を過ぎると男女ともに背が縮みます。平均すると、40歳以降は、10年で1センチ縮むといわれています。
 その原因は大きく分けて4つ。1つ目は、体内水分量の低下です。人間の背骨には、椎間板というゼリー状の繊維軟骨が背骨の一つひとつの間にクッション材として存在しています。この椎間板は90%が水分でできているのですが、加齢とともに枯渇していくと、椎間板の厚みが薄くなり、身長が縮んでしまうのです。
 2つ目の原因は、骨粗鬆症です。骨粗鬆症になって骨がもろくなると、背骨の椎体圧迫骨折を起こします。その結果、椎体の厚みが薄くなったり、背骨が変形したりしてしまい、さらに身長が縮んでしまいます。
 3つ目は、筋力の衰えです。多くの人が20代をピークに筋肉量が低下します。筋肉が減ると、脊髄や骨盤をしっかり支えることができなくなり、どうしても背が縮んでしまいます。
 そして4つ目は、姿勢の悪さです。猫背やO脚によって、背骨に歪みが起こることも背の縮みを助長します。特に最近は、パソコンやスマホを見ることが多いので、注意が必要です。
 加齢とともに背が縮んでしまうことは、誰にも起こる生理現象ではありますが、横になってしっかり睡眠をとることで、日中重力によって潰されていた椎間板を元に戻したり、無理なく筋肉を鍛える運動を日常生活に取り入れたりすることで、予防することは可能です。

 夏の花の代表格ともいえる「ひまわり」。すくすくと真っ直ぐ天に向かって伸びる姿に元気づけられる人も多いのではないでしょうか。
 ひまわりはご存知の通り、太陽の移動とともにお花の向きも変わり、それが「ひまわり」という名称の由来だともいわれています。
 これは、日陰側の茎の方が早く成長し、日なた側の茎に被さるように伸びていくことで茎の先端が曲がり、太陽の方を向くという、ひまわりの性質によるものです。
 ひまわりと人間のつながりはとても古く、北アメリカで紀元前1500年前から食用として栽培され始めたといわれています。
 それから3000年後にヨーロッパに伝わり、観賞用として日本に入ってきたのは、1660年頃(江戸時代)といわれています。

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健康長寿をめざして

DHAは、青魚などに含まれる脂肪酸で、常温・低温でも固まりませんが、動物性脂肪は常温で固まります。この性質は、人が食べた時も固まらず体内で機能的に働くことにも期待されています。脳や心をはじめ、生活習慣病の予防やダイエットなど、あれこれ様々な働きが報告されているDHAを食生活の中に是非取り入れてみましょう。

血管の味方DHA

 動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞など血管疾患の危険性が増えるとともに、その予防にも心がけることが大切な時代となりました。このような時代を元気に生き抜くためには血管の健康も考えることが大切です。
 DHAは、血管をしなやかにするだけでなく赤血球を柔軟にしてくれるため、脳など細い毛細血管の中でもサラサラとした血液の流れを助け、動脈硬化や血栓、心臓病を予防するためにも必要な栄養となります。DHAは高齢者ばかりが必要とされるわけでなく、赤ちゃんの時から取り入れていくと良いのです。

新生児の
知能指数(IQ)にも

 DHAは、母乳の成分にも含まれる栄養素として知られ、生後すぐから離乳するまで赤ちゃんが摂取する栄養素です。
 生まれてすぐにDHAを含む母乳を離乳まで与えて育てた場合と、DHAを含まない粉ミルクを離乳まで与えて育てた場合を比較すると、母乳で育てた赤ちゃんの方が8年後の知能指数(IQ)が、10以上上回っていたのです。また別の研究では、生後3ヶ月間DHAを与えることにより、生涯高い知能指数(IQ)を持つことにつながることも報告されています。
 妊婦さんや、新生児を持つ母親はしっかりと魚からDHAを摂取したいところですが、日本をはじめ世界各地では、水銀汚染の心配があり、妊婦の魚摂取制限が促されています。
 現在は、藻類由来の植物性のDHAを使ったサプリメントもあるため、安心してDHAを摂取することも出来ます。
 子育て中は何かとストレスも多くなり、いわゆる産後うつ状態になる危険性もありますが、そんな時にもDHAが予防に役立つという報告もあるのです。

心の健康にもDHA

 熊本大学国立精神・神経医療研究センターの臨床研究では、うつや統合失調の患者の脳内では、神経発達、炎症、神経・血管新生など脳内で多様な機能を持つリン脂質とDHAが結合したLPA-DHAという脂質が特異的に低下し、いくつかのうつ病症状と相関していることが発見されました。これは、医薬品に頼らない心の健康維持や治療にも期待されているのです。
 心も脳で感じる感情であるため、その健康を維持するとともに、脳機能の維持活性も必要となります。

認知機能の維持・向上に期待

 認知症患者に6ヶ月間DHAを摂取させることで判断力や計算能力が高まることの報告や、もの忘れを感じる高齢者にDHAを3ヶ月摂取させることで記憶能力や判断力が向上した研究など、今では高齢化に伴う認知機能の低下を予防するためにDHAが重要視されています。
 脳神経細胞のニューロンを活性化させ情報伝達を高めたり、海馬の大きさを維持したり、記憶能力を高く保つことも報告され、ますます現代社会に必要な栄養素とされてきているのも事実です。
 アルツハイマー型認知症の原因の一つと考えられているアミロイドベータの蓄積を抑えることも報告されており、前号で紹介した一酸化窒素によるアミロイドベータの排出と組み合わせることでさらに認知症の予防に役立てられるのではないでしょうか。
 長生きできる時代だからこそ脳の健康を守り、生活の質(QOL)を高めることを日頃から心がけてみましょう。

漢字熟語クイズ

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健康講座&料理
「キニナルおすすめフード」

マルベリーは、桑の木になる果実で、中国では、何千年もの間、漢方薬として使われていたといわれています。そんなスーパーフルーツ、マルベリーの特徴や体にもたらす効果や効能について紹介いたします。

 マルベリーは、桑の木になる果実です。見た目はブラックベリーに似ており、小さな粒が集まって1つの実になっています。
 日本で桑というと、蚕の餌としてのヤマグワの葉をイメージされやすいですが、マルベリーは桑の実の部分で、食用の西洋桑に分類されます。果実は種もなく、食べやすいのが特徴で、生でも食べられますが、傷みやすく、日持ちしないので、主にドライフルーツに加工・販売されていることが多いです。

 マルベリーがスーパーフルーツと称される所以は、その圧倒的な栄養素にあります。特に、ビタミン、ミネラルが豊富で、そこから期待できる効果も様々です。例えば、ビタミンの中でも抗酸化力の高いビタミンA、C、Eが豊富に含有され、老化の原因となる活性酸素の働きを抑えてくれるので、アンチエイジングや美肌などの美容効果が高いといわれています。
 また、豊富な鉄分は貧血予防に、ポリフェノールの一種であるアントシアニンは視覚機能の改善や眼病予防に。その他、糖の吸収を抑えるDNJ(デオキシノジリマイシン)という成分が糖尿病予防に効果があるといわれています。
 マルベリーは、赤や黒、白など様々な色の品種がありますが、一番のおすすめはホワイトマルベリーです。名前の通り、白い実をつけるマルベリーで、糖度が高く、キャラメルのような味わいと食感が特徴です。しかも、ドライフルーツとしてよく市販されているホワイトマルベリーは、木の上で熟す過程で自然に天日乾燥されるので、栄養成分が壊されることなく、栄養素をそのまま摂取することができます。
 おすすめの食べ方は、一般的なドライフルーツ同様、ヨーグルトやシリアルに入れるのが簡単です。甘みが強いので、紅茶に浮かべたり、チョコレートにディップするなどアレンジを楽しむのもいいですね。

 トマト・茄子・ズッキーニなど多くの夏野菜は、水分やカリウムを豊富に含み、ほてった夏の身体をクールダウンしてくれます。また、ビタミンカラーと呼ばれる色彩は、栄養価も豊富で食欲がなくなりがちな時期も食欲を刺激し、食卓に元気をくれます。
 オーブン料理は、並べて焼くだけの簡単さが魅力。しかも、野菜は焼くことにより水分が蒸発し、旨みが凝縮されます。さらに、オリーブオイルを使うことにより、脂溶性ビタミン類の吸収率もアップします。旬の野菜の美味しさと栄養を逃さずいただいて夏を乗り切りましょう。

材料
  • ・ズッキーニ …………………1本
  • ・茄子 …………………………1本
  • ・カットカボチャ ……………4個
  • ・オクラ ………………………4本
  • ・パプリカ赤黄 ………………1/2個
  • ・ミニトマト …………………4個
  • ・ローズマリー ………………2本
  • ・レモン ………………………1個
  • <ニンニクソース>
  • ・醤油 …………………………大さじ3
  • ・酒 ……………………………大さじ1
  • ・ハチミツ ……………………小さじ1
  • ・オリーブオイル ……………大さじ2
  • ・刻みニンニク ………………小さじ1
  • ・粒マスタード ………………小さじ1
  • ・塩胡椒 ………………………少々
作り方
  • [下準備]
  • ズッキーニは2cm厚の輪切りにする。茄子は食べやすい大きさに切り分ける。パプリカは種を取り除き食べやすい大きさに切り分ける。レモンは4等分に切り分ける。ニンニクソースの調味料を混ぜ合わせる。

  • @ 野菜にニンニクソースをかけ、10分間味をなじませる。
  • A 天板にオーブンシートを敷き、薄くオリーブオイルを塗り、野菜を並べローズマリーを添える。
  • B 200℃に温めたオーブンで焼き色がつくまで約10分焼く。
  • C お皿に野菜を盛り付け、ローズマリーとレモンを添えて出来上がり。
今月のクイズの答え

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魅惑の国 イスラエルを知る

イスラエルの
新型コロナウイルス対策(25)

 イスラエル政府は声明で、感染リスクが高いとされる一部の施設などを除き、屋内でのマスク着用義務を撤廃すると発表しました(4月23日より施行)。
 また、5月21日以降、イスラエル人及び外国人の双方について、イスラエル入国時(ベングリオン国際空港、陸路及び海路)におけるPCR検査の義務を廃止することを決定しました。併せて、イスラエルに渡航する前に滞在地で受検するPCR検査または抗原検査の受検及び英文陰性証明書の取得義務を廃止することも決定しました。さらに5月23日以降、イスラエルを発着する国際線航空機内におけるマスク着用義務を廃止しました。
 中東各国の累計感染者数の推移データをみると、1月中旬から2月上旬にかけては世界的なオミクロン株流行の影響もあり、過去最高の新規感染者数を記録するほどの増加傾向となりましたが、その後、ワクチンのブースター接種などが進んだ結果、新規感染者は2月中旬から減少に転じ、イスラエルではピークだった1月25日と比べて5月末の時点では数%にまで大きく下がっています。
 感染者数の減少を受けて世界各国で感染対策の規制緩和が進んでおり、ジェトロ(日本貿易振興機構)のレポートや各国の報道によると、中東地域でUAE、サウジアラビア、オマーンでは入国に際して所定の回数(2〜3回以上)のワクチン接種が完了していれば、事前のPCR検査が不要となっています。イスラエル、バーレーン、クウェートではワクチン接種という要件も求められておらず、入国時の検査や自己隔離も多くの国で原則不要となっています。
 各国の国内規制についても、マスクの着用義務は、イランを除く国々では屋外で不要となっており、前述のイスラエルとトルコは屋内外で解除となりました。
 世界的に脱マスクの動きが加速する中、日本においてもマスク着用の是非が問われ始めており、議論が進んでいます。5月20日に現時点の政府の考え方が公表され、「基本的な感染対策としてのマスク着用の位置づけは変更しない」とした上で、屋外では距離が確保できなくても会話の有無など状況に応じて適宜着用する方針が示されました。科学的な知見に基づく政策が望まれています。

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What's栄養成分?体内バランスを整えよう

 ビタミンB群とは「水溶性ビタミン」のうち、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類の栄養素を指します。これらの栄養素を一定量以上含んでいる食品には栄養機能食品として、固有の栄養機能表示を行うことができます。
 ビタミンB1は、「炭水化物からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素」と表示を行うことができます。不足すると糖質をエネルギー源としている神経や脳に影響が及ぶおそれがあり、かつて、ビタミンB1が不足することで「脚気」になるケースが多くみられた過去があります。
 ビタミンB2は特に脂質からエネルギーを取り出す際に重要な役割を果たすとともに、他のビタミンの働きにも関わっている「皮膚や粘膜の健康維持を助ける」栄養素です。
 ビタミンB6は約100種類の「酵素」の働きを助ける「補酵素」として作用し「たんぱく質からのエネルギーの産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素」です。ビタミンB6は、B12や葉酸とともに動脈硬化の危険因子である「ホモシステイン」の血中濃度を正常に保つ働きもあります。
 ビタミンB12は、葉酸とともに血液をつくる際に重要な働きがあるため「赤血球の形成を助ける栄養素」です。
 ナイアシンは体内でエネルギーを生み出す働きのほか、脂質・アミノ酸の代謝にも関わり「皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素」です。
 パントテン酸も体内でエネルギーを生み出したり、脂質を合成・分解したりする際に重要な働きを担い「皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素」です。
 葉酸は血液を作るのに欠かせないビタミンの一つで、「赤血球の形成を助ける栄養素」であるとともに「胎児の正常な発育に寄与する栄養素」です。
 ビオチンは皮膚炎を予防する因子として発見されたビタミンで、糖質や脂質、アミノ酸の代謝やエネルギー産生に関わる「皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素」です。
 なお、ビタミンB群は過剰に摂取した分は吸収されず、尿などに排泄されるため、取りすぎて体に害を及ぼす心配はほぼありません。

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