罹患率、死亡率、共に高い胃がん。現在、胃がん治療の選択肢が広がってきている。
がんの進行状況や部位、深さなどにより、できる方法が異なるが、切らずに治療できる内視鏡手術もある。
また、近年増えてきた腹腔鏡手術などを得意とする病院があるため、病院の方針も検討しながら、治療の選択をするのが望ましい。
●腹腔鏡手術とは
腹部を切り開かず、1cm程の穴を複数開け、内視鏡や手術器具を挿入して胃を切除する方法。患者の負担が少なく、回復も早い。
●内視鏡治療とは
早期がんや胃の粘膜にとどまっている場合に行える治療。お腹を開腹せず、内科で行える。胃カメラ検診と同じように、内視鏡を口から胃に入れ、治療器具を使ってがんを取り除く。
* 胃がんの内視鏡治療方法 * 「ESD」と「EMR」の2種類がある。 |
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ESD さまざまな種類の電気メスを使って胃の表面を切り剥がす方法。 理論上、どんな大きさの組織にも治療を行えるのが特徴。 |
EMR スネアと呼ばれる金属の輪を病変部に引っかけ、高周波電流を流して切り取る方法。 約2cmまでの早期胃がんが対象。比較的短時間で治療できるのが特徴。 |
がんは生活習慣の改善で予防できる病気だとされている。
喫煙を控え、お酒を飲み過ぎないようにすることはもちろん、食生活にも工夫が必要。皮膚がん予防のために、紫外線を浴びすぎないことも大切。
予防しながら、早期発見に努めると鬼に金棒。自覚症状がなくても、年に1度の検診を積極的に受けたい。
例えば、胃がん検診、大腸がん検診、肺がん検診、乳がん検診などは40歳以上の人に、子宮頚がん検診は20歳以上の女性に検診が勧められている。
部位によっては内視鏡による検診も受けられるようになっている。
また、がんは治る病気になりつつあることも知って欲しい。早期発見が治療の選択肢を広げ、内視鏡治療などで体に負担をかけずに治療ができる部位、場合もある。
そのため、定期的な検診はもちろん、気になる症状が続く場合は受診することが、命をつなぐことになる。
いざという時は、主治医の説明を良く聞き、必要であればセカンドオピニオン(主治医以外からの専門医に相談すること)を行い、最新のがん治療情報を得て元気な体を取り戻したい。
食生活でがん予防 |
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○栄養バランスのとれた食事をする ○脂肪を控え、食べ過ぎを防止する ○ビタミンと食物繊維を積極的にとる ○塩辛いものや熱すぎるものは避ける ○焦げた部分、カビの生えたものは避ける |
がん予防に取り入れたい栄養素 |
ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE・食物繊維 ★中でも、低カロリーでビタミンも食物繊維も豊富な“きのこ”はぜひ、食卓に取り入れたい。抗がん作用で注目されているβグルカンを含む種類のきのこも多い。 |
現代社会を生きる私たちは、日々の生活の中で、知らず知らずのうちに、人体に悪影響を及ぼす化学物質が体内に蓄積され、また自身の体内では活性酸素など、細胞を傷つけて老化の原因となる物質が生成されています。
デトックスとは、サプリメントの摂取や入浴、運動などで、体内に溜まった毒素を排出させる方法。最近では美容・ダイエットや病気の治療にも応用され、新時代の健康法として大変関心を集めています。
お腹の張り、肩こり、腰痛、さらには、肌荒れに吹き出物、イライラ感…。これは便秘で腸内に便が溜まる事によって悪玉菌が増え、体内に毒素を撒き散らしているのです。悪玉菌は腸内で腐敗物を作り出し、体に悪影響を与えます。新陳代謝も悪くなり、ダイエットをしてもなかなか痩せない身体になってしまいます。
デトックス「解毒」が行われるポイントは、まず排出、すなわち便と尿なのです。これで体内の毒素の90%以上を排出できるのです。便秘解消イコール毒素の溜め込み解消につながるのです。つまりデトックスによって、より健康的な身体を作り上げる事に近づくのです。
便や尿が体内にとどまっている時間が長ければ長いほど、余分な毒素が体内にある時間が長くなってしまいます。便秘はデトックスの大敵!毎日の規則正しい排出を心がけたいものです。
規則正しい生活が大切とはいっても、朝から晩までと考えると、なんだか窮屈に思ってしまう方も多いでしょう。
ならばせめて排便習慣だけでも身につけてみてはいかがでしょうか。この時間はトイレに行く時間だと体に認識させる事で、自然と排便が促される生活習慣が身につくのです。
もちろん、そのためには一定の時間に食事をするなどの準備も必要となるでしょう。まずはこれが健康体への第一歩です。早速試してみましょう。
便秘の原因としては様々な理由が挙げられますが、やはり小食や、朝食を抜いてしまうことは良くないようです。当然、便は食べ物から作られますので、食べないことは胃や腸のスムーズな働きを妨害してしまいます。まずはしっかり食べて、きちんと胃腸を働かせることが大切です。
そして何を食べるかも重要です。特に便を軟らかくして腸を刺激し、スムーズな排便を促したり、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれるのが食物繊維です。 毎日の摂取を心がけましょう。
現代はストレスが多い世の中と言われますが、実はストレスを受ける事によって、自律神経のバランスが崩れてしまいます。 これによって起こる便秘を「けいれん性便秘」といいます。
また、「習慣性便秘」は、我慢することを繰り返すと起こります。便意を我慢しすぎると、便意を伝える刺激が脳に届かなくなります。我慢しないですぐにトイレに行くような習慣をつけましょう。
腸の働きを刺激したり、整えたりする方法の一つに運動もおすすめです。中でも簡単にできるヨガなどが良いでしょう。
例えば、毎朝目覚めた時に足を上げる。その時に、つま先を曲げたり、伸ばしたりすると良いでしょう。さらに、その足を左右に倒し、息をゆっくり吐くと、リラックスしながら腸に刺激を与える事ができるのです。
もし、足を伸ばして上げることができなければ、膝を立てるだけでも良いでしょう。立てた片膝を左右に倒しながら息を吐くとお腹がねじれるので、腸も刺激されます。
また、胎児のポーズ(ガス抜きのポーズ)も良いでしょう。仰向けになって、両膝を抱え込むだけのお手軽なヨガもおすすめです。一日の気持ち良いスタートに、一度心がけてみてはいかがでしょうか。
いつまでも元気でいたいなら、体力をつけておくこと。日常生活で「あれ?」と感じたらまずは、体力年齢チェック。健康を維持していきいきとした暮らしを送りましょう。
最近、階段を一気に駆け上がることができなくなった、少し走っただけで息切れがする、体が思うように動かないなど、運動能力や体力の低下に心当たりはありませんか。
人間の体力は20代をピークに迎え、その後は衰えていきます。 普段から運動することを心がけておかないと、体力はどんどん低下していきます。年齢と共に節々の痛みが増すのは、筋力や関節の柔らかさが失われているためです。
自分の年齢に相応した体力を維持できているのか気になるところです。まずは自分の体力を再認識するためにも、体力年齢をチェックしてみましょう。自己診断もできますが、現在、スポーツジムや職場、薬局などさまざまな場所で体力診断できる場所が増えています。専門家の指導があれば、今後の運動方法についてもアドバイスしてもらえるでしょう。
大切なことは、自分の体力年齢をしっかりと把握して、自分に合った体力づくりを実践すること。運動習慣がつけば、メタボリックシンドロームの予防・改善にもつながります。高齢者にとっては、体力がつくことで寝たきりを防止することもできます。
プログラム | 20歳代 (強健者) |
20歳代 | |||
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男性 | 女性 | 男性 | 女性 | ||
@立ったままジャンプ。 どのくらいの距離を跳べる? (立っているときのつま先から、跳んだ後のかかとまで) |
![]() |
250cm 以上 |
170cm 以上 |
230〜 249cm |
150〜 169cm |
A片方の足で立ち、目を開けずに、 何秒動かずにいられる? |
![]() |
90秒 以上 |
80秒 以上 |
70〜 89秒 |
70〜 79秒 |
B両足で前後左右に何回跳べる? (10秒間) |
![]() |
30回 以上 |
26回 以上 |
25〜 29回 |
23〜 25回 |
C腕立て伏せが何回できる? (2秒に1回のペースで) |
![]() |
29回 以上 |
11回 以上 |
21〜 28回 |
8〜 10回 |
D大きく息を吸って何秒止められる? | ![]() |
33秒 以上 |
20秒 以上 |
29〜 32秒 |
18〜 19回 |
E立って前屈したとき、足下どこまで届く? (最大3秒間キープ) |
![]() |
16cm 以上 |
19cm 以上 |
12〜 15cm |
16〜 18cm |
プログラム | 30歳代 | 40歳代 | 50歳代 | |||
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男性 | 女性 | 男性 | 女性 | 男性 | 女性 | |
@立ったままジャンプ。 どのくらいの距離を跳べる? (立っているときのつま先から、跳んだ後のかかとまで) |
215〜 229cm |
130〜 149cm |
190〜 214cm |
110〜 129cm |
1〜 189cm |
1〜 109cm |
A片方の足で立ち、目を開けずに、 何秒動かずにいられる? |
50〜 69秒 |
50〜 69秒 |
31〜 49秒 |
31〜 49秒 |
0〜 30秒 |
0〜 30秒 |
B両足で前後左右に何回跳べる? (10秒間) |
22〜 24回 |
19〜 22回 |
18〜 21回 |
16〜 18回 |
1〜 17回 |
1〜 15回 |
C腕立て伏せが何回できる? (2秒に1回のペースで) |
16〜 20回 |
6〜 7回 |
11〜 15回 |
4〜 5回 |
0〜 10回 |
0〜 3回 |
D大きく息を吸って何秒止められる? | 24〜 28秒 |
16〜 17秒 |
19〜 23秒 |
13〜 15秒 |
1〜 18秒 |
1〜 12秒 |
E立って前屈したとき、足下どこまで届く? (最大3秒間キープ) |
9〜 11cm |
13〜 5cm |
6〜 8cm |
9〜 12cm |
0〜 5cm |
0〜 8cm |
参考資料/「体力テストのプログラム」(健康・体力づくり事業財団発行)
体力をつけるためには、運動習慣を身につけることが早道。実際、運動習慣のある人は免疫機能が高まるため、病気になりにくく、運動習慣のない人に比べて老化が遅いという報告もあります。
どの年齢でも身近にできる運動と言えば「歩く」こと。「老いは脚から」とも言われるように、脚を使う運動は血液循環の促進や全身の筋肉を使うことにもつながります。
週に数回のレクリエーションも楽しいものです。高齢者なら、スポーツだけでなく趣味やお稽古ごとなども気分転換になります。 また、仲間同士で集まることが励みになります。
食生活の面からも、栄養バランスのとれた食事はもちろん、特定保健用食品や栄養機能食品で健康の維持と増進に役立たせることができます。 食べても、運動習慣があれば、ちゃんとカロリーを消費させることができます。
ただし、運動の面からも食生活の面からも、継続させることだけは必要です。数ヶ月、半年も取り組まない時期があると、せっかく改善したことが元に戻ってしまうからです。時々の休憩は必要ですが、無理せず長く続けることが重要です。
座る、立ち上がる、階段を上り下りする、掃除ができる、庭の手入れができるなど、自立した生活ができる体力があれば、老後、元気で楽しく暮らしていくことができます。今からでも遅くありません。無理のない程度から徐々に運動を生活に取り入れていきましょう。
体力を衰えさせない心がけ |
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エレベーター・ エスカレーターより階段を利用する。 |
歩くスピードを速める。 |
家族や気の合う仲間で一緒にウォーキング、スポーツをする。 |
テレビ、家事、読書をしながらでもできる「ながら運動」を取り入れる。 |
椅子に座ったまま脚を水平に上げる、脚力トレーニング。(片足ずつ) |
両手で本を持ちながら机に手首を押しつける筋力トレーニング。 |
レジ待ちの時、つま先立ちして、足首の筋力トレーニング。 |
古の聖書の時代から、歴史に名を刻むイスラエル。地中海の南東沿岸域に位置する小さな国です。
ユダヤの人々は、2000年に及ぶ離散、そして戦いの連続を、民族の固い絆で乗り越え、父祖の地イスラエルへの帰還を果たし、悲願であった建国を実現しました。
古代と現代が調和した、異文化の魅力にあふれた国、イスラエルをご紹介します。
春の陽気に誘われて、暖かさに心躍らせる人々が街に繰り出すエルサレム。街を満たす人々の多くは、イスラエル国外から来たユダヤの人達で、ペサハ(過ぎ越しの祭り)と独立記念日を祝うため、世界各国から集まって来ます。街で見掛けるユダヤ人を外見や話す言葉だけで定義するのは困難で、白い肌に金髪でロシア語を話すユダヤ人もいれば、黒い肌でエチオピアから来たユダヤ人、Tシャツと半ズボンにスニーカーを履き野球帽を被った…アメリカ人に見えるユダヤ人もいます。しかし、各々がユダヤ人としてのアイデンティティーを持ち、大切な記念日を祝うという同じ目的により、イスラエルを訪れていることからも、民族の誇りと固い絆を感じます。
ユダヤの人々が、現在も歴史と伝統を大事に守っている事は、1年を通した祝祭日の行事からもうかがうことが出来ます。
また、その様々な行事は、大きく3つに分類することが出来ます。
第1のグループは、旧約聖書に守るべく規定されているもの。
第2のグループは、旧約聖書に記された出来事、または古代の民族史に由来するもの。
第3のグループは、近代の歴史の出来事に由来する記念日です。
第1のグループには、聖書に3大祭として記されている祭りがあります。 エジプト脱出後、ユダヤ民族が40年に亘って荒野を放浪し、農業を生活の糧とした時代を偲び、農業や自然と関連して生まれた祭りで、季節の節目に祝います。春のペサハ、夏のシャブオット(七週祭)、秋のスコット(仮庵の祭り)。これらの祭りの日には、「年に三度、男子はすべて、主なる神の御前に出ねばならない」(出エジプト記)と定められていることから、3大巡礼祭とも呼ばれています。その他、新年とヨムキプール(大贖罪日)が含まれ、このグループは、最も厳粛で宗教的な祝祭日として、安息日と同様に労働を禁じられ、「聖日」として扱われます。
第2のグループは、長い年月を経てユダヤ民族の伝統の中に息衝いたもので、聖書にも規定がなく、モーゼの律法とも無関係、会社や銀行なども休みになりません。 いわば、半聖日ということから「小さな祝祭日」とも呼ばれ、ハヌカ、プリム、ティシャ・ベアブなどを指します。 また、ローシュ・ホデシュ(毎月1日、ユダヤ暦で新月の日)、ラグ・バ・オメル、トゥ・ビ・シュバット(樹木の新年)などを含めることもあります。
第3のグループには、ホロコースト記念日、イスラエル独立記念日、イスラエル戦没者記念日、エルサレム・デーなどがあります。ユダヤ民族の全体的な記念日というよりは、イスラエル国の行事といえます。
西暦月 | ユダヤ暦 月名 |
日数 | 祝祭日(2008年) | ||
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第1月 | 3月〜4月 | ニサン | 30日 | 4月20日〜 4月27日 |
ペサハ(過ぎ越しの祭り) |
5月2日 | ホロコースト記念日 | ||||
第2月 | 4月〜5月 | イヤール | 29日 | 5月7日 | イスラエル戦没者記念日 |
5月8日 | イスラエル独立記念日 | ||||
5月23日 | ラグ・バ・オメル | ||||
6月2日 | エルサレム・デー | ||||
第3月 | 5月〜6月 | シバン | 30日 | 6月9日 | シャブオット(七週祭) |
第4月 | 6月〜7月 | タムーズ | 29日 | ||
第5月 | 7月〜8月 | アブ | 30日 | 8月10日 | ティシャ・ベアブ(2つの神殿崩壊 を記念する断食日) |
第6月 | 8月〜9月 | エルール | 29日 | ||
第7月 | 9月〜10月 | ティシュリー | 30日 | 9月30日〜 10月1日 |
ローシュ・ハシャナー(ユダヤ教新年) |
10月9日 | ヨムキプール(大贖罪日) | ||||
10月14日〜 10月20日 |
スコット(仮庵の祭り) | ||||
10月22日 | シムハット・トーラー(律法の歓喜祭) | ||||
第8月 | 10月〜11月 | マルヘシュバ | 29〜 30日 |
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第9月 | 11月〜12月 | キスレヴ | 29〜 30日 |
12月21日〜 12月29日 |
ハヌカ(燈明祭) |
第10月 | 12月〜1月 | テベット | 29日 | ||
第11月 | 1月〜2月 | シュバット | 30日 | 1月22日 | トゥ・ビー・シュバットト(樹木の新年) |
第12月 | 2月〜3月 | アダル | 30日 | 3月21日 | プリム(くじの祭り) |
閏月 | アダル・シェーニー | 29日 |