栄養補助食品になるサプリメントには様々あるが、情報が氾濫している。
自分に合った摂り方をし、健康へつなげていくためには、正しい知識を知ることが大切だ。
かつての日本食に比べ、外食、加工食品、洋食を食べる機会が増えてきた現代人。人によっては栄養が偏り、1日に必要な栄養量が不足している場合もある。
特に
多くの人にビタミンやミネラルが不足していると言われている。
そこで、不足しがちな栄養を補給するために、
サプリメントを活用させることができる。
栄養をしっかり食事で摂っていても、人によっては体質やストレスによって不足していることもある。例えば、ストレスはビタミンを大量に消費するため、積極的にビタミンを摂る必要がある。
栄養素が不足していると体調を崩し、病気を促すことにもなりかねない。サプリメントの説明書をしっかり読んだり、専門の販売員に聞いたりすることで、自分にあった サプリメントを摂取することが大切である
不足している栄養素は慢性的になっているため、必ず、毎日、決められた摂取量を長期間、飲み続けることで効果が現れてくる。
サプリメントには合成成分のものと、天然成分のものがあるが、体に受け入れやすく、安心して飲めるのは天然成分のもの。長期間、摂取することを考えれば、高品質で安全なものを選んでおきたい。
基本的には、栄養は食事から摂ることが理想。自分の体に不足している栄養素をサプリメントから摂る、という考えで上手に摂取していきたい。 また、サプリメントを摂っているからといって食事を怠ることがないようにしたい。
また、ビタミンやミネラルのように、他の栄養素の機能を助けたり、分解したりするために必要な栄養素もある。サプリメントの組み合わせによって、効果を十分に発揮する場合もあるので、自分に合った組み合わせを選ぶことも、効果的なサプリメントの摂り方だ。
予防医学と言われているように、自分の健康は自分で守る時代。流行に左右されず、 本物のサプリメントと正しい知識を得ることで、健康を維持していきたい。
健康を維持するための栄養素
現代人に不足しがちなビタミンとミネラル
働き | 不足すると現れる症状 | ||
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ビ タ ミ ン |
A | 皮膚や髪の健康を保つ。 鼻や消化器などの粘膜を健やかに保つ。 免疫力を高める |
脱毛・肌のかさつき。 かぜ、肺炎にかかりやすくなる。 胃腸が弱る |
D | 筋力維持カルシウムとの摂取により、骨粗鬆症を予防する |
虫歯になりやすい 骨粗鬆症 |
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B1 | 精神を安定させる。 筋肉疲労をほぐす。 成長を促進させる。 |
集中力がなくなる 疲れやすくなる 動悸・息切れ |
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B2 | 目の疲れを軽くする。 口内炎などの症状を緩和する。 動脈硬化を予防する。 |
目の疲れやすさ 口内炎、舌炎などが起きる 動脈硬化になりやすい |
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ナイア シン |
血圧を下げる。 コレステロールや中性脂肪を低下させる。 頭痛の予防。 |
食欲不振、便秘、下痢 頭痛、めまい |
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C | ストレス、疲労の緩和。 風邪の予防。 肌にはりをもたせる。 |
疲労感、脱力感 発がん性のリスクが高まる しみ、そばかす |
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ミ ネ ラ ル |
カルシ ウム |
精神を安定させる 丈夫な骨の維持 |
骨粗鬆症 足がつる、手足のしびれ イライラする |
鉄 | 脳や体に酸素を供給する 疲労を防ぐ 体温を維持する |
貧血による動悸、息切れ 感染症にかかりやすくなる 肩や首筋が凝る |
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亜鉛 | 脱毛防止 味覚や嗅覚を正常に保つ コレステロールの沈着を防ぐ |
味覚障害 動脈硬化の進行 肌荒れ |
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マグネ シウム |
心臓の筋肉の働きを良くする 精神を安定させる 体温、血圧の維持 |
不整脈や動脈硬化 手足のしびれ、ふるえが起こる 集中力低下 |
「自律神経失調症」とは、「原因不明の身体症状」を訴える人に対して、最も一般的に用いられる病名です。
身体症状の訴えに見合った所見のない場合、多くの医師は、患者さんに自律神経失調症という診断名を用いて説明されます。
しかし、このとき「自律神経とは何か」あるいは、「自律神経が失調するとはどういうことか」を説明してくれる医師は少ないようです。
自律神経は、自分の意識で働きを調整することができない神経です。つまり、意識とは別な部分で自動的に作用している神経のことです。 この「自動的」ということが「自律」と言われる理由です。
自律神経と対比される人間のもう一つの神経は、体性神経と言われています。体性神経とは、自分の意識でコントロールできる、例えば、自分の腕を使って物を取ったりする時に働く神経のことで、動物性の神経とも呼ばれます。
これに対して、自律神経は、植物性の神経とも呼ばれています。
自律神経は外部からの刺激や体内の変化に対して、生命全体のバランスを維持するために、いわば反射的に体の各部の動きを調節する働きを持っているのです。
自律神経は、@内臓(心臓、消化管、膀胱など)、A血管、B腺(涙腺、唾液腺など)に分布しています。 そして、自律神経には、交感神経と副交感神経の2つの神経があり、交感神経と副交感神経は、互いに拮抗的に作用しており、「二重支配の原則」と呼ばれています。
例えば、100mを走る時は、心臓から血液をたくさん送り出す必要があるので、心臓を強く働かせるために、交感神経が働き、副交感神経は休みになります。次に、100mを走りきった後には、今度は、心臓を休ませるために、副交感神経が働き、交感神経は休みになります。
内臓の働きの日常的な部分は、副交感神経が行っていますが、体の内外で重大な変化が発生した時、それに対応するのが、交感神経です。
自律神経が脳からの「命令」を内臓や血管に伝えるためには、神経の末端から化学物質を放出する必要があります。
この化学物質は、交感神経ではノルアドレナリンが、副交感神経ではアセチルコリンが放出されます。
自律神経のバランスが悪くなることに、科学的な根拠はありません。 これは、自律神経の交感神経と副交感神経の緊張のバランスが崩れることによって、支配臓器の機能にも変調が出るため、全身倦怠感、めまい、頭痛、動悸などの症状が出現すると考えられています。
(表1)「原因不明の身体症状」につけられる可能性のある病名 |
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一般身体科 自律神経失調症 不定愁訴症候群 慢性疲労症候群 心身症 呼吸器系:気管支喘息、 過換気症候群(過呼吸症候群)、神経性咳嗽 循環器系:本態性高血圧症(白衣高血圧)、 虚血性心疾患 内分泌・代謝系:摂食障害、糖尿病、 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、 甲状腺機能低下症(粘液水腫=橋本病) 神経・筋肉系:頭痛(偏頭痛、緊張型頭痛)、 痙性斜頸 消化器系: 消化性潰瘍(胃潰瘍、十二指腸潰瘍)、 過敏性腸症候群 婦人科領域:月経前緊張症候群、更年期障害 泌尿器科領域:尿意切迫症候群 耳鼻咽喉科領域:メニエール症候群 整形外科領域:腰痛症 小児科領域:チック障害、不登校 |
一般身体科及び精神科 パニック障害(過換気症候群〔過呼吸症候群〕) うつ病の身体症状(仮面うつ病) |
精神科 心気症、身体表現性障害 |
不定愁訴症候群は、自律神経失調症とほぼ同じ意味で扱われることが多いようです。 「原因不明の身体症状」を訴える患者さんに対する病名としては、自律神経失調症が使われ、「原因不明の身体症状」そのもの、例えば、全身倦怠感、めまい、頭痛、動悸などのことを「不定愁訴」と呼びます。
生活が著しく損なわれるような強い疲労が、6ヶ月以上続き、それに見合うような検査所見、身体所見がないものを慢性疲労症候群と呼ぶことがあります。
その原因は、よく解明されておらず、ストレス、ウイルスや細菌による感染説などが挙げられています。
表2のような診断基準がありますが、医師が積極的に慢性疲労症候群を診断名として用いることはありません。
一般に6ヶ月以上続いても生活に支障をきたさないものを慢性疲労と言い、慢性疲労症候群とは、区別すべきとなっていますが、生活の在り方は、個人個人で当然違っており、「生活への支障」を基準に使用するのは、無理があると思われます。
また、精神疾患の有無を決定することも困難です。
これは、6ヶ月も慢性疲労が続いているのに、うつ状態がないと断言することはできないと考えられるからです。
(表2)慢性疲労症候群の診断基準 |
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大基準 @生活が著しく損なわれるような強い疲労を主症状とし、少なく とも6カ月以上の期間、持続ないし再発を繰り返す。 A病歴、身体所見、検査所見によって他の疾患を除外する。 |
小基準 (A)自覚症状 @微熱(37.2〜38.3度)ないし悪寒 A咽頭痛 B頸部あるいは腋かリンパ節の腫脹 C原因不明の筋力低下 D筋肉痛ないし不快感 E軽い労作後に24時間以上続く全身倦怠感 F頭痛 G腫脹や発赤を伴わない移動性関節痛 H精神神経症状(いずれか1つ以上) [羞明(まぶしさを強く感じる)、一過性暗点、物忘れ、 易刺激性、錯乱、思考力低下、集中力低下、抑うつ] I睡眠障害(過眠・不眠) J発症時、主たる症状が数時間から数日の間に発現 (B)他覚症状 (医師が1ヶ月以上の間隔をおいて2回以上確認した場合) @微熱 A非滲出性咽頭炎 Bリンパ節の腫大(頸部・腋かリンパ節) |
診 断 大基準2項目に加えて、小基準自覚症状8項目以上(あるいは〔自覚症状6項目+他覚症状2項目〕以上)で慢性疲労症候群と診断する。 大基準2項目を備えるが、小基準で診断基準を満たさない場合は「慢性疲労症候群疑診例」とする。 |
戦後の高度成長期に合わせて増加してきた大気汚染。豊かな暮らしの代わりに、健康被害のある環境を作ってきてしまいました。今、企業や地域に加え、家庭での対策が必要になっています。
日本では、大気汚染による人体への影響がすでに100年以上前から始まっていました。 最も古いところでは、1890年頃の足尾銅山の公害があります。 精錬の際に発生する硫黄酸化物により、周辺の地域に被害が出た事件です。
高度成長期中の公害もありました。1960年代の四日市の大気汚染です。
大規模な石油コンビナートの稼働により、喘息のような症状を訴える患者さんが増えました。
1960年代から1980年代にかけては、工場から
大量に排出される二酸化硫黄(SO2)などが、工場が集中する地域を中心に健康被害を与えました。
こうした工業型の公害が頻発する中国は公害対策基本法や大気汚染防止法を成立。
そのため、硫黄酸化物(SOX)などの産業公害型の大気汚染への対策は大きな進展を果たしてきました。
しかし、近年は、身近で排出される都市・生活型の大気汚染が問題視されています。地球温暖化のような地球全体にまで影響を及ぼす大気汚染も増加しています。
大気汚染物質は、エネルギー消費の推移や自動車保有台数の推移と同じように増加しています。
電化製品や自動車の使用が増加するなど、家庭からも原因物質が排出されているのです。
大気汚染防止法で定めている大気汚染物質 | |
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ばい煙 | 硫黄酸化物(SOx) ばいじん(すすなど) 有害物質 ○窒素酸化物(NOx) ○カドミウム及びその化合物 ○塩素及び塩化水素 ○フッ素、フッ化水素及びフッ化ケイ素 ○鉛及びその化合物 特定有害物質 |
粉じん | セメント粉、石灰粉、鉄粉 などの一般粉じん 石綿などの特定粉じん |
自動車排ガス | 一酸化炭素(CO) 炭化水素(HC) 鉛化合物 窒素酸化物(NOx) 粒子状物質(PM) |
特定物質 | フェノールやビリジンなど健康・生活環境に被害を生ずるおそれのある物質 |
有害大気 汚染物質 |
ベンゼン、ダイオキシン類など有害大気汚染物質に該当するおそれのある物質 |
大気汚染物質とは、自然の浄化作用によって処理できない、新しい廃棄物です。自然環境を汚染し、健康の被害をもたらし、生態系にまで影響を及ぼしています。
近年、問題になっている自動車からの排出物質は、二酸化窒素(NO2)や浮遊粒子状物質(SPM)。浮遊粒子状物質とは、大気中に浮遊する物質のうち、粒径が10μm(マイクロメートル)以下のもの。非常に小さな物質のため、大気中に長期間、浮遊してしまい、肺や気管などに付着しやすく、呼吸器に影響を与えます。
浮遊粒子状物質には、工場などから排出されるばいじんや粉じん、ディーゼル車から排出される黒煙などの人為的な発生源と、土壌の飛散などの自然的な発生源、大気中で光化学反応なども発生源になっています。
今後、急激に工業化しているアジア地域でも、 窒素酸化物や二酸化炭素の大気汚染の排出量が増えていくことが予想されています。
浮遊粒子状物質は発がん性、ぜん息や気管支炎などのアレルギー性疾患との関連性が指摘されています。大都市や沿道付近に健康の影響が出ているという調査結果もあります。
そのため、2001年には、自動車NOX・PM法によって削減を図っています。しかし、近年の大気汚染対策では、私達の生活においても、対策をしていかなければなりません。
自動車の利用の仕方、製造過程や焼却時に有害物質の出る製品を使わないことなどで、実行することができます。
一人一人の努力によって、健康な環境を取り戻せることが期待されています。
今、ダイオキシンは… |
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ゴミの焼却から出るダイオキシンの問題。 大気中に広く存在していますが、日本全国の排出総出量は平成9年と比べ、平成16年には約96%削減されています。 今もなお、ダイオキシン類対策関係省庁会議が設置され、政府が一体となってダイオキシン類対策を推進しています。 |
家庭でできることがあります |
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◆公共交通機関を利用しよう。 電車は公害物質の排出が少なく、バスは乗り合うことができます。 |
◆車の買い換え時は低公害車を選択しよう。 従来のガソリン車やディーゼル車に比べて大気汚染物質や地球温暖化物質の排出が少ない “エコカー”が開発されています。すでに実用化されている車もあります。 |
◆パーク・アンド・ライドを利用しよう。 都心の周辺部や鉄道駅などに駐車場を設置し、都心部まで、公共交通を利用するシステム。 都心部の交通量を削減し、交通の円滑化が図れ、大気汚染の防止に貢献することができます。 県や市が取り組んでいるところもあります。 |
※参考資料/「STOP THE 地球温暖化 2005」環境省より
古の聖書の時代から、歴史に名を刻むイスラエル。地中海の南東沿岸域に位置する小さな国です。
ユダヤの人々は、2000年に及ぶ離散、そして戦いの連続を、民族の固い絆で乗り越え、父祖の地イスラエルへの帰還を果たし、悲願であった建国を実現しました。
古代と現代が調和した、異文化の魅力にあふれた国、イスラエルをご紹介します。
イスラエルは、地中海の南東沿岸域に位置し、日本の四国ほどの大きさで、半乾燥の風土を持つ小さく細長い国です。
北にレバノン、北東にシリア、東にヨルダン、南西にエジプト、西側は地中海に接します。またヨルダンとの国境付近には、世界的にも高濃度で有名な塩湖である死海があります。
イスラエルは、地質的に5つの地域に分けられます。
第1の地域は、北部のガリラヤ高地でレバノンに接し、地中海に面した狭い海岸地域からティベリアス(ガリラヤ)湖まで、約40qに渡って伸びています。
この地域には、イスラエルにおける最高地点であり、イスラエル、レバノン、シリアにまたがる海抜2222mのヘルモン山がそびえます。
第2の地域は、ガリラヤ高地の南、ハイファ近辺からヨルダン川まで、逆三角形に広がるエスドラエロン平野です。
この平野はとても肥沃で、現在でもイスラエルの穀倉地帯であり、軍事的にも古代から重要拠点とされました。
第3の地域は、イスラエルの主要都市、工業都市、商業都市が集中している幅1〜32q、南北約195qと地中海沿いに伸びている海岸平野です。
この海岸地域は、ゼブルン平野や、ハイファ近辺からテルアビブ・ヤッフォまで広がるイスラエル随一肥沃で花や果物が豊富なシャロン平野、そしてテルアビブ・ヤッフォからガザ市まで広がる平野地域からなっています。
第4の地域は、ユダ高地と、その北に位置するサマリア高地に連なる丘陵地帯で、イスラエルのほぼ全土を南北に縦断し、ヨルダン川の西岸地域も含まれます。
第5の地域は、イスラエル国土の半分以上を占める南部のネゲブ砂漠で、西はシナイ半島に接し、死海の南端から紅海のアカバ湾まで広がっています。
イスラエルの象徴 エルサレム岩のドーム
イスラエルの魅力。
それは、ひとつの型にはめて考えられない複雑さにあります。
色彩豊かな花や野草が、美しく咲き乱れる地でも、乾季には荒野と化す風土。
また、ユダヤ教の礼拝堂(シナゴーク)、イスラム教の礼拝堂や寺院(モスク)、キリスト教の礼拝堂が隣り合うように建つ中、コーラン(イスラム教の経典)を読む声と共に、キリスト教会の鐘とユダヤ教徒の吹く角笛が聞こえてきます。
縦横に良く整備された道路を疾走する自動車の横を、馬車を引いたロバが闊歩し、近代的なビルが建ち並ぶ都市の隣には、時代を積み重ねた古代遺跡が大切に保存されています。
モダンなリュックを背負う若者、昔ながらの服装で羊の群れを追うアラブ人、もみ上げを長く伸ばした黒装束のユダヤ人、それぞれが何の違和感もなく同じ国で同居しています。
静と動、近代と伝統、生活形態も集団制から家族単位まで、相反する要素が、それぞれの主張をうまく調和させ持続しているところに、イスラエルの不思議な魅力があるのではないでしょうか。
黒装束を身にまとったユダヤ人
近代と古代の歴史が融合した街テルアビブ・ヤッフォ