“汗っかき”“汗の臭い”など、とかく悪者にされがちな「汗」。しかし、誤解されていることも多くあり、汗をかかないと、健康を害することもあるので、良い汗をかける体質作りをして、健康になろう。
人間の体温はおよそ37度で、冬でも、夏でもこの体温は変わらない。気温に関係なく、体温が保たれるのは、汗を出す「汗腺」の働きにある。
例えば、体温が低くなりかけると、汗腺の働きを抑えて毛穴を縮め、体の熱を逃がさないようにする。体温が上がろうとすると、汗をかいて、熱を体外に放出して、気温に差が出ても体温を調節しているのだ。
しかし、近年、空調の整った環境で生活をしているが故に、汗をかくことが少なくなっている人が増えている。
汗をかかないことに慣れてしまうと、汗腺機能や自律神経が低下して体温調節がうまくできず、「起立性調節障害」が起こる。やる気がでなかったり、体のだるさを訴えたり、すぐにイライラする症状は起立性調節障害が原因だという見方もある。小さな頃からエアコンのある環境で育つことから、低体温児が増えているのも問題になっている。
汗の中にはわずかながら、塩分やミネラルが含まれているが、普段、汗をかかない人が急に汗をかくと、ミネラルなどが一気に出る悪い汗になり、疲労感が出たり、内臓障害を起こすこともある。
良い汗をかけるようになるためには、普段から汗をかくことが一番。エアコンを止めたり、ぬるめのお湯で半身浴をしたり、汗をかける環境をつくることが大切。
また、これからの季節はスポーツもお勧め。テニスやゴルフで思い切り汗をかいたり、腰、膝、心拍機能に負担のないウォーキングやジョギングも良い。
ここで大切になってくるのは、水分補給。スポーツ中でも、喉が渇く前に水分をとるようにする。塩分やミネラル分を補給する意味で、ミネラルウォーターやスポーツドリンクの飲用も有効。しかし、スポーツドリンクは糖分も多く含まれているため、飲み過ぎには注意したい。
また、かいた汗をきちんと放出させられるように、吸湿性、放湿性の良いウェアを着ると良い。人間の健康を左右する汗。普段から良い汗をかいて、体調を整えておこう。
エクリン腺 | アポクリン腺 | |
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体の分布 | 唇やまぶたを除くほぼ全身。手のひらや足の裏に多い。 | 脇の下、乳首、陰部付近などの特定の場所。 |
活動時間 | ほぼ一生 | 思春期から壮年期後半。 |
汗をかく場面 | 暑い時、緊張を感じた時、辛いものを食べた時。 | 性的興奮の時。 |
特徴 | 透明な液体。主成分は水で、わずかに塩分、ミネラルを含む。単独ではにおわないが、細菌に分解されると臭う。 | 粘り気のある濁った液体。主成分は水で、タンパク質、脂質を含む。単独ではにおわないが、細菌に分解されると臭う。特に強い臭いは「ワキガ」と呼ばれる。 |
たんぱく尿や血尿が出たり、悪化すると、透析療法や腎臓移植を受けなくてはならなくなる腎臓病。そのタイプによっていろいろな種類に分けられます。最近では糖尿病に起因する腎障害が増えています。
急性腎炎は、小学生低学年から思春期にかけての子供や若い世代に発病しやすく、大人では歳をとるほど少なくなります。女性より男性が多く、その発病率は女性の2〜3倍になります。
この病気は、細菌の感染によって起こる一種のアレルギー性の病気と考えられています。この細菌は化膿菌の一種で、扁桃炎などの原因となる溶連菌です。腎炎の90%がこの溶連菌が原因です。
成人の腎臓病としては、最も多いのが慢性腎炎です。血尿・たんぱく尿・むくみ(浮腫)・高血圧のうちのいずれかが1年以上持続するものをいいます。症状や経過からいくつかの型に分類されます。軽いたんぱく尿とわずかな血尿がみられるだけで、高血圧や腎機能の低下がないものを潜在型と言います。
血圧の上昇が目立ち、中程度のたんぱく尿がみられるものを高血圧型と言います。症状としては、頭痛・めまい・むくみ・だるさ・動悸・不眠などを訴えます。多くは腎不全に進行します。
尿たんぱくが1日3.5g以上のものを言います。いくつかあるネフローゼ症候群の病態の一つで、むくみが強く現れます。血液中のたんぱく質の低下、コレステロールの増加などもみられ、経過は一般に長く、一旦良くなったようにみえても、再度悪化することがあるので油断できません。
腎機能が正常の2分の1以下に低下しているものを、腎不全型と言います。急性と同様に根本的に治す薬はなく、むくみが強いときや、血圧が高いときには、利尿剤が使われます。しかし、これは原因から治すというものでないことを知っておかなければなりません。
ネフローゼは、いろいろな腎臓病の中でも、むくみ(浮腫)が非常に強く現れるのが特徴です。次のような症状があるときは、ネフローゼ症候群と呼ばれます
最近増えてきた腎臓病の一つです。この病気は、女性に多く、男性の2倍にもなっています。これも細菌が侵入して起こる炎症で、特に腎盂に炎症が起きます。
まず、発熱、悪寒、時には震えが止まらなくなり、数時間のうちに40度を超える高熱になることも稀ではありません。さらに腰のあたりが痛み、尿の回数は多くなります。尿量は少なく、頻繁に尿意をもよおし、排尿時に痛みを感じたり、排尿後に不快感を覚えたりします。細菌として一番多いのは大腸菌で、血尿がみられることもあります。
結石は、腎杯や腎盂でできますが、そのままそこに留まっているもの(腎結石)もあれば、尿の流れにのって尿管に入り、そこでストップしてしまうもの(尿管結石)もあり、両方を合わせて尿路結石と呼んでいます。尿の中には、いろいろな塩類が溶け込んでいますが、このうち尿酸塩・シュウ酸カルシウム塩・リン酸カルシウム塩などは、尿中の濃度が高くなると結晶をつくります。この結晶の周りに新しい物質が付着して大きくなったのが結石です。
結石は、腎杯や腎盂でできますが、そのままそこに留まっているもの(腎結石)もあれば、尿の流れにのって尿管に入り、そこでストップしてしまうもの(尿管結石)もあり、両方を合わせて尿路結石と呼んでいます。尿の中には、いろいろな塩類が溶け込んでいますが、このうち尿酸塩・シュウ酸カルシウム塩・リン酸カルシウム塩などは、尿中の濃度が高くなると結晶をつくります。この結晶の周りに新しい物質が付着して大きくなったのが結石です。
腎臓の働きが低下した状態のことを腎不全といいますが、詳しくいうと、腎機能が正常の2分の1以下に低下し、血液中に老廃物である 窒素化合物(尿素・尿酸・クレアチニン)が溜まってくるなど、血液や体液の成分バランスを維持できなくなった状態を示します。
腎不全には、急激に腎機能が低下する場合と、長い年月の間に次第に腎機能が低下する場合とがあり、前者を急性腎不全、後者を慢性腎不全といいます。腎不全がもっとも進行した状態が尿毒症です。
慢性腎不全や尿毒症でみられる症状
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この他、検査所見では、血中尿素窒素(BUN)、血清クレアチニンなどの増加が認められ、進行するとミネラルバランスにも変化が起こり、 血液が酸性化する腎臓性アシトーシスが起こる事もあります/p>
体の不調が出やすい、「骨盤のゆがみ」を骨盤回し体操で正してみましょう。
体を支えている背骨と骨盤。これらがゆがんでいると、足、肩、頭などが背骨のアンバランスさを保とうとして、足の形や姿勢が悪くなります。 血液やリンパの流れ、自律神経にも影響を与えるので、むくみ、肩こり、冷え性などを起こしやすくします。
そこで、足を組んだり、横座りなどの、骨盤をゆがませる姿勢を正し、骨盤を正す体操などでゆがみを解消してみましょう。体中の様々な不安な症状が改善します。背骨は正常な形にまっすぐ伸びてきれいな姿勢に、自律神経の調子が整って頭痛や肩こりも改善されます。
また、内臓の働きが活発になり、骨盤周囲の筋肉が発達するので、脂肪が燃焼しやすい体にもなり、ダイエットにつながります。
普段の何気ない姿勢が、骨盤をゆがませているかもしれません。歩くとき、立っているとき、椅子に座るときなど、姿勢を正すように気をつけてみましょう。ゆがみを正せば、健康につながります。
いつでもどこでも簡単にできる骨盤回し体操。最初は無理せず、ゆっくりと。毎日続ければ、骨盤のゆがみを正すことができます
@両脚を肩幅に開く。
A足先はまっすぐ前に向ける。
B腰に両手を置き、ギュッと骨盤を押さえる。
Cひざをなるべく曲げないよう、フラフープを回す要領で、腰をゆっくり大きく回す。
○起床時、入浴後に行うと効果が高まります。
○ふらついてしまう場合は、椅子の背や壁などに手をついて行いましょう。
○無理をせず、ゆっくりと。
取材協力/飯田橋内科歯科クリニック山田 晶 副院長
古の聖書の時代から、歴史に名を刻むイスラエル。地中海の南東沿岸域に位置する小さな国です。
ユダヤの人々は、2000年に及ぶ離散、そして戦いの連続を、民族の固い絆で乗り越え、父祖の地イスラエルへの帰還を果たし、悲願であった建国を実現しました。
古代と現代が調和した、異文化の魅力にあふれた国、イスラエルについて、あまり知られていない側面も含め、ご紹介します。
3大宗教の聖地、イスラエルの首都・エルサレムに位置するハダサ病院。世界最大のシオニスト機構が、診療施設の建設を企図したことに始まり、1913年に設立されました。中東においても最大級の規模を誇り、約800名の医師と、約1500名の看護師が従事しており、ベッド数も1100床を超えます。外科・内科・小児科・放射線科など60を超える診療科を有し、年間約60万人の治療にあたっている世界的にも有名な総合医療機関です。
イスラエル3大病院のひとつであるこの病院が、世界的に注目を集めていることがあります。それは、記憶を呼び起こすのも恐ろしい事故、チェルノブイリ原発事故の被曝者への懸命な治療にあたったことです。事故現場の半径30キロ以内の地域では、約60万人が高濃度の放射線に被曝し、その内の約25000人が子供でした。
事故後、イスラエルは5歳から17歳までの被曝児を受け入れ、ハダサ病院は、放射能汚染により、様々な身体機能障害を発症する子供達1001人の治療を引き受けました。そしてハダサ病院は、イスラエルでベータカロチンに対する研究が世界的にも高水準で進められていたことから、被曝児への治療に天然ベータカロチンが有効であると判断し、投与することを決定しました。
しかし当時、その肝心な天然ベータカロチンが不足しており模索している中、ハダサ病院は、天然ベータカロチンを多量に含む微細藻類ドナリエラ・バーダウィルを商品化し、製造・販売している日健総本社に対し、供給をしてくれるよう協力を要請しました。
そして、この要請を受けた日健総本社の創始者・田中美穂は、「病気で困っている人の手助けをするのは、日健総本社の大切な使命のひとつ。 治療のお役に立つのなら天然ベータカロチンを無償提供しましょう」と返答しました。
その後、日健総本社は平成4年から5年間にわたり、ドナリエラを提供し続け、入院中の被曝児らに投与されました。その結果、1001人の子供達は、ひとりの発がん者も出ず、健康を回復することができたのです。この事実は、ドイツの科学雑誌でも紹介され、天然ベータカロチンの有効性が、世界各国の医療専門家から一躍注目を集めることとなりました。
病院内のシナゴーグ(礼拝堂)の四方を飾る
ユダヤ人画家「マルク・シャガール」作のステンドグラス
ハダサ病院と日健総本社には、「微細藻類(マイクロアルジェ)を人類の幸せのために活用する」という共通の目標があり、そのことが宗教、人種、国の枠を越えて協力体制を構築し、奇蹟を起こしたと言ってもよいでしょう。
現在もドナリエラ・バーダウィルを用いた、種々のがん組織に対する効果の臨床試験が行われており、その結果に世界が期待しています。 そして、この功績がいつしか話題になるとき、必ずこの「ハダサ病院」の名が語られることでしょう。
イスラエル国立ヘブライ大学付属ハダサ病院